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「人が彼に期待するものを画家は決して描いてはいけない」by パブロ・ピカソ

2020-11-28 By Yoko

28 11月

 

こんにちは。

 

ブログやSNSで使う画像を自分で作っていて、どこかでみたことあるような代わり映えがしないものが多いなぁと感じることがあります。
そんなことないですか?
どこか無難なものになりがちで。
どうしてもテンプレートや人のものをお手本として作るから、似たような型にハマったものが量産されてしまうのだろうなと感じてました。
自分なりに手は加えるけどそれには限界がある。

 

お手本という基礎の部分を学びつつ、そこに自分らしさを加えていくってなかなか難しいことですよねー。

 

 

しかし、そういうことをやり続けているのが芸術家という人たちです!

 

と仕事中にピカソってすごいなぁと彼のことが頭に浮かんでしまいました。
一生のうちに頻繁に作品のスタイルが変っていく。
しかもそのスタイルは当時の人があっと驚く人がやらないこと。
常に革新、革新の連続なんです。

 

ピカソの父は美術工芸学校の先生でもあり画家でもあった人。
そんな父から英才教育を受けたのですが、父親がもう教えることはないと自ら筆をおいたという有名なエピソードがあります。
父に言われて鳩の足に仕上げをしていたところ、まるで生きているような出来栄えに、
「父は自分の絵の具と絵筆を私に与え、それ以後二度と絵を描かなかった」と13歳のときの記憶を語っています。
子供のころから天才と言われてきた人のすごさを感じるエピソードですよね。

 

▼たとえばこれは15歳のころの、母を描いた絵です。

https://cataleg.museupicasso.bcn.cat/fitxa/museu_picasso/H287880/?lang=en&resultsetnav=5fc0f3f48c051

 

ピカソは子供のころは写実的(ありのままをに描くこと)なそれは圧巻な絵を描いていたのですが、時代と共にその写実さをどんどんと削った作品を作っていきます。
それがピカソのすごさでもある。
その後、青の時代からキュビズム時代、古典的な作品を描いたり、ゲルニカのような歴史的事件を巨大なキャンパスに描いたりする。

 

ピカソの作品は著作権の都合上画像が自由に使えません。
だから美術館のサイトのリンクとなってしまいますが、少しだけ時代で並べてみました。

 

ピカソ20歳から25歳くらいの青の時代と桃色の時代の作品。

▼「グルメ」1901年
https://www.nga.gov/collection/art-object-page.46527.html

▼「サルタンバンクの家族」1905年

https://www.nga.gov/collection/art-object-page.46665.html

 

26歳から36歳ごろのキュビズム時代の作品。

▼「アヴィニョンの娘たち」1907年
https://www.moma.org/collection/works/79766

 

37歳から55歳ごろの古典的な作風の作品。
▼「恋人たち」1923年
https://www.nga.gov/collection/art-object-page.46667.html

 

56歳から65歳ごろ、自国スペインを襲った戦争を巨大なキャンバスに描いた作品。

▼「ゲルニカ」1937年のタペストリー
https://en.wikipedia.org/wiki/Guernica_(Picasso)#/media/File:Mural_del_Gernika.jpg

 

 

ここにあげたような絵画の変化もすごいですが、デッサンを大切に考えていたピカソのデッサンはこれがデッサン?と完成度が高い。
版画作品もたくさん作ってます。
色々なものを張り合わせてつくるコラージュ作品や陶芸もやっていました。
ポスターも制作している。
晩年の作品はもっともっと子供の絵のような絵にもなってくる。
一見、私にもこれ描けるんじゃない?俺のほうが上手くかけるよ!と多くの人を思わせるところも想定内なのか?という作品もたくさんあります。

 

この人の新しいものをどんどん生み出していく情熱はどこから来るのだろう!!

 

ピカソは子供のころ、学校の先生が黒板に字を描くその行為にとても関心があったそうです。
数学の問題はそっちのけで、先生が黒板に書く字の形を写し取ろうとしていたというエピソードがあります。
物を書く、描くということに対する異常な関心。
これが絵を描くことが自分を適確に表現できる方法につながっていったのだろうと思います。

 

 

とここで話をもどしますが、アートはわかりやすいもの、人の求めてるものを作るだけではないのですよね。
とくに20世紀以降のアートは”違うもの”を作ることが重要だった。

 

人が彼に期待するものを画家は決して描いてはいけない

 

ピカソの言葉。
これがオリジナルの作品を次々作り出していった人の言葉です。
期待されることじゃなく、実験のように新しいことに挑戦していったそれが結果彼の作品になっているのです。

 

 

 

 

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Yoko アート鑑賞で知る自分の価値観
今日はこの色に心が癒される❣️ か 今日はこの色に心が癒される❣️

かなりたくさんの色が使われてるけどすごく上手く調和してる。
このセンスが本当に羨ましい。

絵を見ることは大好きですが、絵を描くのが苦手です。
でも創作活動したい!と最近塗り絵を始めたんです。
色を選ぶの楽しいけど、なかなか難しい。
そして、塗り方によっても表現が色々広げられるんですね。
色って本当に奥深い!!

フィンランドのセラミックアーティスト、ルート・ブリュック。

「コーヒータイム 」
ルート・ブリュック
過去の思い出✨
大切な出会いがあった場所。


ずいぶん前になりますが、この景色を毎日見て学校に通っていた数ヶ月がありました。
とくにこんな風に良い天気だと、青い空と海、美しい緑の芝生が目に飛び込んできて、パワーをもらっていました。


この写真は、それからさらに数年後に遊びに行った時のものですが…


赤と白のストライプの旧灯台も可愛いでしょ?


イングランド南西部のデヴォン州のプリマス。
ここは、フランスやスペインから大型フェリーがやってくる港湾都市です。
1620年には信仰の自由を求めて巡礼者がアメリカに向けて出港した場所でもあったんです。



ここで通ってた学校の友人に誘ってもらい行ったのが、カントリーハウスとの初めての出会いでした。
それから進んだ大学の科目の中にカントリーハウスがあることを知ったのは入学してから。
好きなことを学べるのって幸せ!と思いました。
その気持ちは今でも続いてます。



さらに今でもお付き合いのある人たちに出会えた、とても思い出深い場所でもあります。

振り返ればその時は分からなくても数年後つながることもある。
そして、挑戦したことも、失敗したことも全て今の自分を作ってるんだな。




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絵の中にときおり登場する、概念を表す擬人像。


この青いマントの人のようにフランスの象徴として表されたり、神話の神様が人間の姿になっているのもそうですね。


季節、五感、場所
愛とか運命


など色々なものが擬人像として表わされてます。



絵画という二次元の世界。
一枚の絵でどこまで表現して伝えることができるのか!!



こんな技術がたくさんあるんですよー。



この青いマントの人が描かれてる絵についてはブログに詳しく解説しています。



プロフィールのリンクから記事に飛べます。






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6歳の姪っ子はマティスについてホームスクーリングで学びました。

一緒にやってた彼女のママ(私の妹)は、その後オンラインなどで誰かと話す時に姪っ子にこの作品を紹介させたり、マティスってどんな人だった?なんて質問して、振り返らせたりしてました。

これってマティスが彼女にとって印象深くなるだけじゃなく、作品や学んだことを他の人にも「すごいねー 」って褒めてもらえてきっと自信に繋がっていくはずです。

アートを通した素敵な授業。
私もこんな学びを作るきっかけを作っていきたいなと思いました!!



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  フリーダ・カーロのことをいつ 

フリーダ・カーロのことをいつから好きになったのか?
出会いはいつなのかはっきりと覚えてはいませんが、強烈な印象を受けたことは間違いありません。



なんて強い人
美しい人
そして自分に正直な人なんだろうと。



日本では彼女の作品を見ることはなかなか叶わない。
いつか彼女の故郷メキシコへ行くことを夢みてます。



好きなアーティストは?
とよく聞かれるのですが、とても選べない。



美術館で出会った作品
ネットや本で目に飛び込んできた作品
など心をぐっと掴まれた作品を作ったのはどんな人なんだろう?


調べていくと次から次へと知りたいことが出てきます。
こうやって、好きなアーティストがどんどんと増えていきます。



私にとって大切なのは、これ素敵だな、気になるなという気持ちを受け流さないこと。
自分の直感を信じてます。



自分が感じた”何か”をぜひ大切にしてください。
そこにはきっと自分のことを知るきっかけが溢れてます。




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【自分が見たいものを見ている話】


絵を見ている私たちがその時"見たいもの"を見ている。
その人固有のもの。



だからこそ、人と感じることは違うんです。 


悲しいものかもしれないし
幸せなものなのかもしれない

見たいものかもしれないし
見たくないものかもしれない


言葉にしたその見たものを、掘り下げていく。
それが自分の考え方や望みに気がつくきっかけになります。





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