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ラファエル前派 1ーラファエロ以前の絵画を目指した芸術グループ

2019-08-22 By Yoko

22 8月

 

19世紀の中頃イギリスで活動した「ラファエル前派」というグループ。
ラファエル前派と言えば、ミレイ作の「オフィーリア」という絵画がすぐ出てくるほど代表的な作品があります。

ジョン・エヴェレット・ミレイ「オフィーリア」

では、ラファエル前派についてこれから数回にわたって書いていきます。

まず第1回目は、このような内容となります。

・ラファエル前派とは・・・ラファエル前派について大きく捉えます
・ラファエル前派兄弟団について・・・ラファエル前派兄弟団の始まりやメンバーについて

ラファエル前派とは

19世紀のイギリスは、ヴィクトリア女王のもとヴィクトリア朝と呼ばれた繁栄していました。
そんな中、1848年ロンドンにあるロイヤルアカデミー美術学校の学生だった、ジョン・エヴァレット・ミレイ、ウイリアム・ホルマン・ハント、ダンテ・ガブリエル・ロセッティが中心となって結成されたのがラファエル前派兄弟団です。

彼らの通うロイヤル・アカデミー(王立美術院)の教育方針は、イタリアルネサンスの巨匠ラファエロの絵画を頂点とするもの。
伝統的な考え方に縛られた教えに不満をつのらせ、若者は、ラファエロ以前の芸術精神に立ち戻ることを目指しました。

彼らを導いたのは、”自然に忠実にあれ”という美術評論家ジョン・ラスキンの理論でした。
ラスキンは鋭い観察力で自然を情熱的に描いたウィリアム・ターナーから受けた影響をもとに「近代画家論」という本を出版します。
ラファエル前派もそこに自分たちと同じ想いを感じとっていたのです。

しかし、当時絶大な影響力をもっていた、ロイヤル・アカデミーの教えに反発し、新しい試みをすることは多くの人の反感をかいました。
特に初期、宗教的テーマの絵画で激しくバッシングされました。

その後、テーマは文学や詩にも広がっていき、愛や死そして現代の問題も扱いました。
自然を正確に描くだけではなく、目には見えない神秘性や情熱といったものも描き出そうとしました。
グループでの活動は短い期間でしたが、その後の象徴主義やアーツ・アンド・クラフツ運動へと繋がっていきます。

伝統に反発し、非難されながらも新しいものを作り出していく姿勢は状況は、その後のフランス印象派の画家たちとも重なり合います。

では、ラファエル前派兄弟団の始まりやメンバーについて詳しく見ていきましょう。

 

ラファエル前派兄弟団の結成

ラファエル前派兄弟団のメンバーです。

 

1848年9月、ロンドンのガワ−ストリート。
ジョン・エヴァレット・ミレイのアトリエに7人の若者が集まり、ラファエル前派兄弟団が結成しました。
ラファエル前派という名前は、ラファエロ以前に戻ろうという彼らの理想を掲げたものでした。

この兄弟団の部分については、他にも同盟などの呼ばれ方があります。

ラファエル前派兄弟団のメンバーは7人。
その中でも中心となったのはこの3人です。

裕福な家庭に生まれ、11歳という史上最年少でロイヤル・アカデミーに入学した、ジョン・エヴァレット・ミレイ

質素な家庭出身の内向的な、ウィリアム・ホルマン・ハント

イタリアからの政治亡命者でダンテ研究者である父から名前を与えられた、ダンテ・ガブリエル・ロセッティ

ロセッティは1848年夏のロイヤルアカデミー展でハントの「聖アグネス祭の前夜 」をみたことがきっかけでハントと意気投合します。
その後ロセッティとハントはアトリエを共有したり、一緒にベルギー、フランスの美術を見る旅にも行っています。
ロセッティは写生サークルで、ハントと友人だったミレイと出会い、3人が結びつきます。

彼らは、他に4人の仲間をグループに誘いました。

詩人で彫刻家のトマスウールナー

ダンテ・ガブリエル・ロセッティの弟で美術評論家となったウィリアム・マイケル・ロセッティ
ウィリアムはラファエル前派の運動の紹介をつとめました

画家からその後は芸術批評家になったフレデリック・ジョージ。スティーヴンズ

ロイヤル・アカデミーの学生で、一時期ロセッティの妹クリスティーナと婚約していた画家のジェイムズ・コリンスン

友情で結ばれていた7人は、それぞれの特徴をとらえた肖像画も描きあっていたようです。

 

次回は、ラファエル前派兄弟団がなぜラファエロ以前の芸術を目指そうと思ったのか想いや、どんな影響を受けたのか書いていきます。

 

 

 

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  【科学的理論で時間をかけ描く 

【科学的理論で時間をかけ描くスーラ】


スーラと言えば点描画
点描画が言えばスーラ


この「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は、どこかで目にしている人が多いだろうし、
一度見たら忘れられない作品ではないでしょうか?



印象派は、自然の中で描くこと、見たものの”印象”をすばやくキャンバスに描くことを重視していました。
そして光輝く生き生きとした明るい絵を作り出したけれど、ものの形は不鮮明で構図も曖昧になりやすいなとスーラは感じていました。
前の投稿でもご紹介したルノワールも、その辺りで行き詰まりを感じてました。



スーラはその原因は色の置き方が感覚的なのではないだろうか?と仮設をたてて、科学的な色彩理論で一点一点丁寧に色をおいて描きました。
その絵はもはや新しい印象派。


この絵なんか何点色をおいてるのだろうか・・・と驚きませんか??


以前神戸にあるファッション美術館で、カラフルな色の玉が付いた待ち針でこの絵を作った作品をみたことがあります。


あれはすごかった!!


こういうことなんだなとすごく納得のいった作品で、改めてスーラの凄さを理解できたのでした。







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 【ルノワールとモネの違い】  
【ルノワールとモネの違い】


20歳ごろ、2人ははパリの美術教室で出会います。
そこで出会った画家仲間が、グループ展を開催し、印象派と呼ばれるきっかけとなっていきます。


2人は一時期一緒に描き、とても似ているので見分けがむずかしいものも。


でも、ルノワールは印象派の描き方の限界を感じて、徐々に自分のスタイルを見つけようとしていきます。



2人の絵をたくさん並べて見ると、モネは風景画が多いけど、ルノワールは人物を描く絵が多い。



印象派の技法では、しっかりとした形が失われ、色模様になってしまう。
人物や建物などしっかりと手応えのある存在として描くことができないと考えたのですね。




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【ジヴェルニーの庭は戸外アトリエ兼モネの作品でもある】


印象派を代表する画家を、だれか1人あげてみてと言われたらやっぱりこの人しかいないでしょう!!



印象派って絵画の歴史を変えた革命児たちみたいに言われてるけど、モネは自分の”印象”をできるだけ忠実に描き続けたきたことが結果そうなってしまっただけなんですよね。



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