プロフィール

プロフィール

Yoko 
アートガイド/インタビューライター/イギリス歴史ドラマ&カントリーハウス愛好家

活動内容
・美術館やオンラインでのアート鑑賞会
・アート鑑賞を通して自分の価値観を知るセッション
・人生や価値観を言葉にするインタビュー記事作成
・英国貴族の邸宅やカントリーハウスを紹介する講座

学歴
(英国)バッキンガム大学美術史学部卒業(BA  in History of Art and Heritage Management)
(日本)武蔵野美術大学通信教育過程卒業(芸術文化学科文化支援コース)
    博物館学芸員資格取得

関心テーマ
西洋美術史、絵画、美術館、イギリス、旅行、歴史、工芸品、アート鑑賞、対話鑑賞、自己理解と自己成長

お問い合わせはこちらからよろしくお願いいたします。

自分自身に出会うためのアート鑑賞までの道のり

このブログのテーマは「自分自身に出会うためのアート鑑賞」

私がテーマに至るまでの道のりを紹介します。

すべてはイタリア旅行から始まった

20代半ば私は当時勤めていた会社を辞めてイタリアへアートの旅に出ました。ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィア、ミラノ、ヴェローナ、パドヴァ、ラヴェンナ、アッシジ、ピサなどイタリア各地の美術館・博物館、教会、遺跡など巡る旅でした。その時の日程表もまだもっています。帰国後はアルバムにして、その時聞いたこと、調べ直したことなどをメモにして一緒に貼り付けてあります。

これまでは宗教画は苦手でしたが、アッシジのサン・フランチェスコ大聖堂内で、日本人の神父さまの解説を聞きながら見ていてぞくぞくとしたのが、美術史を学ぶことになるきっかけです。 キリスト教の教えを人々にわかりやすく伝えるために絵画が発展してきて、見ただけで誰が描かれてるのか?何のストーリーなのか?がわかるようなルールがあることを知りました。知ることで絵や大聖堂の見え方が一気に変わったんです。

イタリア各地で見てきたはるか昔に作られた絵画・彫刻・建築物が今目の前に存在してて、過去と現在をつなげてくれている!!という感動がありました。

知識を積み上げたイギリス大学時代──でも何かが足りない

それから数年後、私はイギリスの大学で美術史を学ぶ学生になりました。人生で一番の猛勉強をし美術史学部を卒業しました。ロンドンの美術館で作品を前にして教授からレクチャーを受ける。パリやヴェネッツアへのアートトリップ。イギリス貴族のお屋敷である”カントリーハウス”の歴史や文化施設のマネージメントを学ぶ。コレクター史の授業もとても興味深かった。私にとって大きな財産になりました


夢だった海外の生活、美術史を学ぶ日々。大変なことも沢山ありましたが、本場で美術の背景や意味を探し続け、知識を積み上げていく充実した日々でした。大学では論文を書き、プレゼンテーションをする。そこでは専門家の意見を土台にして自分の結論を出し、「自分がどう感じたか」はあまり必要とされませんでした。
それでも「好き」という気持ちは確かに育っていて、授業で知った作品やアーティストを見にあちこち出かけたり、クラスメイトや教授と話し合ったりもしました。
教授がその専門を選んだのも、結局はその人の「好き」が根本にあるのだなとも感じていました。
ただ当時は、その「好き」と自分自身の感情とがしっかり結びついてはいませんでした。

病気と低迷期、“満たされない自分”との出会い

帰国後は、学芸員の資格も取得しよう!と芸術大学で再び学びながら、会社員で働いてました。それから癌にかかっていることがわかり、闘病生活も経験しました。これは2度と戻りたくないと思う大きな試練となりました。心身ともに健康であることの大切さをしみじみと感じた日々でした。

治療が終わり普段の生活が戻ってきた時、生かされた!人生一度しかない!悔いのないように!と思ったのですが、反面、再発したら・・・またあの治療に戻りたくない・・・と現状維持体質に変わったように思います。もともと環境を変えること、新しいことに挑戦することに抵抗はなかったのですが、今の生活を変えることが怖くなったんです。心の奥では「何も達成していない」「満たされていない自分」が嫌でした。

「あなたの話を聞きたい」その言葉が価値を教えてくれた

そういった低迷期を経て、ブログを書いたり鑑賞会をするアートの活動を始めました。すると「あなたの話を聞きたい」と言ってくれる人が現れたり、自分の知識やこれまでの経験が人に感動を与えていると気づく場面がありました。その経験を通して「自分には価値があるのかもしれない」と思えるようになり、同時に「アート鑑賞そのものの価値」にも改めて気づき始めました。

対話鑑賞で知った、十人十色のアートの見方

その後も美術鑑賞を続ける中で、「対話鑑賞」という方法に出会いました。
やってみると、同じ作品を見ても、人によって「何を見て」「どう感じて」「そこから何を考えるか」がまったく違う。
十人十色の見方があることに強く驚きました。
本や授業では専門家の評価や意味づけが中心で、「好き/嫌い」といった感情は重要視されませんでした。
だからこそ、この多様性を目の当たりにした体験はとても印象的で、「これこそがアート鑑賞の豊かさではないか」と気づいたのです。

SNS時代に押し寄せる“正しい鑑賞”の圧力

SNSやyoutubeが登場して、一気に美術館やアート鑑賞が身近になったように思います。イギリスで勉強していた頃は、日本語で書かれた美術に関する本は専門的なものしかなかったのに今ではたくさんの美術本が並んでいるし、わかりやすく解説してくれる動画もたくさんある。

でも同時に「教養のために鑑賞する」「美意識を鍛えるために美術館へ行く」のような、正しい意味を語らなければならないという圧力もある。「間違っちゃいけない」「これは素晴らしい作品と言われているからそうなのかも」──そんな空気の中では、自分の感情や直感を言葉にすることが難しくなり、平均的な言葉しか言えなくなる危険も感じるのです。

私の気づき:感情と知識が響き合うとき

それでも本当にアートと自分をつなぐのは、「私はこう感じた」という素直な言葉です。
感情だけでは薄っぺらくなるかもしれないけれど、そこに知識や背景を重ねることで作品は奥行きを持ち、時代や文化とつながる。
知識と感情が行ったり来たりすることで、作品が世界とも自分とも響き合い、圧倒的に豊かなアート体験になる。
その体験を通して、自分の視点も広がり、自分自身を理解することにもつながる。
だから私は、アート鑑賞は「自分を知るための素晴らしいツール」だと強く思っています。

なぜアートで自分を知ることができるのか?

それは、アートが私たちの感覚を一瞬で揺さぶり、言葉にできなかった価値観や感情を引き出してくれるからです。本やコーチングのように頭で自分を探すのではなく、アートを前にすると“無意識の自分”が自然に現れてくる。

だから私はアートを通して自分を知る体験を届けたいのです。」

その他の発信場所

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自分自身に出会うためのアート鑑賞をテーマに、絵を通して世界や時代を超えた旅をする絵の見方や美術史を紹介しています!

ブログ イギリスの貴族のお屋敷 カントリーハウス

イギリス中にたくさんある英国貴族など上流階級が所有する(していた)、カントリー・ハウスと呼ばれる緑豊かな田舎にある豪華なお屋敷を紹介しています。

カントリーハウスが使われた映画やドラマについても解説しています。

英国カントリーハウスの世界へようこそ - Country House Stories
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英国カントリーハウスの世界へようこそ

chstories.com

ポッドキャスト 英国ドラマタイム


「英国ドラマタイム」は、イギリスの歴史ドラマの世界が大好きな私が、その魅力を語る番組です。おすすめのドラマや映画の紹介や見た感想、ロケ地や時代のことなど、話しています。

番組で語るのは、主にイギリスの18世紀以降の上流階級の社交や日常生活を描いたドラマや映画。

ダウントン・アビー
ザ・クラウン
ブリジャートン家
ジェーン・オースティンやアガサクリスティ原作のもの  などなど
またヘンリー8世やエリザベス1世の時代のものも取り上げたいと思っています。

配信日:木曜日

ブログタイトル Cosiness and Adventureについて

人生を通じて、私の心の中にはブログタイトルの「Cosiness and Adventure」という2つのキーワードが響き渡っています。これは、快適さと冒険心を合わせ持つことの大切さを意味してるんです。この2つの要素が人生の中でバランスを取る鍵。

アート作品との対話は、観る人の経験や視点を通じて形成され、多くの新しい視点や感情をもたらすことができます。その体験はまさに「冒険」であり、自分自身の感じる「快適さ」や「安らぎ」を見つけることができるのです。

そんなアートの楽しみ方をこれからも発信していきます

どうぞよろしくお願いします



2018-08-04