「何が本職なのですか?」
その質問に「人間」と答えた芸術家がいます。
岡本太郎さんです。
岡本太郎の「本職?人間だ。」にはどんな意味が込められていると思いますか?
この言葉にしびれた私たち”アート思考プロジェクト”は、彼がなぜ人間と言ったのか?をテーマに、岡本太郎作品を対話鑑賞してみました!
岡本太郎はなぜ「本職?人間だ。」と言ったのかをテーマに対話鑑賞
私は、アートと対話鑑賞で、どんなことができるのか?
その掛け合わせの可能性を探る、”アート思考プロジェクト”をやっています。
3人のメンバーで、zoomを使って話しながら色々な作品を見てきました。
2023年は新しいことを試してみよう!と、実際に話すことから、LINEで言葉を書いていく方法を試してみることに。
まず最初に岡本太郎氏の言葉の背景をちょっとご紹介。
戦後、芸術家として多くの人に知られる人物だったのですが、仕事が幅広すぎて”岡本太郎”という全貌をつかみにくいと思われていた。
そんな彼に「何が本職なのか?」と聞いたところ、こう答えたそうです。
「人間ーー全存在として猛烈に生きる人間。」
展覧会岡本太郎公式サイトより
いやーかっこいいですね。
「本職ですか?会社員です・・・」なんてつまらない答えしか出てこない自分にがっかりしました。
岡本太郎の心に近づく対話鑑賞タイム
ここからはいよいよ対話鑑賞です。
3人で、絵画や彫刻、椅子などの作品を見ながら、岡本太郎氏の心に少しでも近づこうと対話しています!
自分にとって”本職”とは何なのか?について話してみた
まず岡本太郎の力強い言葉に向かう前に、自分たちの考えている”本職”とは何かについて話してみることにしました。
「生活するためのお金をもらう仕事」
「お金を得るために主としてる職業」
「自分らしく働ける仕事」
このような言葉が並びました。
岡本太郎の言葉と作品を9点並べての対話鑑賞タイム
ここからは、選んだ作品を並べていよいよ対話鑑賞です。
まずは、強烈な色や目が怖い・・という感想が(笑)
目がどの作品にもあって、目は何を見ているのか?何を訴えているのか?など深く掘り下げて語っていきます。
「本職?人間だ。」に込められた岡本太郎の心を考えてみる
最後に、岡本太郎が「本職?人間だ。」と言ったその心にせまってみます。
「自分はこう思う!ということが本職であり、人間だからってことかな?」
「仕事とか肩書きとか役割とかそんなもんにとらわれてないんだ!と」
「命かけてできる誇りある仕事、本職、それは僕は人間だと。
対話鑑賞を終えてみての感想
「本職ってなんだろう?」なんて岡本太郎は迷ってもいない・・・(笑)
自分がやるべきことに、いやもっと大きく自分の人生に迷いがない!
揺らいだり、ひよったりというところが微塵もなく、全てに全力投球。
それが力強い作品になって私たちをいつも驚かせてくれる。
「展覧会岡本太郎」を見たメンバーが、パワーを使い果たしたと言っていましたが、対話鑑賞でも結構力を使ったような気がします。
対話鑑賞の面白いところは、扱う作品によって対話の勢いやムードが変わるところなんです!
次回は、「エゴンシーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」で、ウィーンから作品が来日しているエゴン・シーレを対話鑑賞します。
どうぞお楽しみに。
▼岡本太郎代表作、太陽の塔は中にも入れます。感動の内部体験記はこちらから。