アルチンボルドが描いた「ウェルトゥムヌスに扮したルドルフ2世」【365日絵のなかで旅をする】
今回は、このちょっとびっくりして、思わず笑ってしまう肖像画の絵のなかを旅します。 描かれているのは、あの名門ハプスブルグ家の皇帝ルドルフ2世。 上半身を構成しているのは、50種類以上の野菜・果物・花・・・・しかもどれも新鮮で美味しそうじゃないですか??笑 アルチンボルドはこのように独特のスタイルの絵を描きますが、やはりこの絵は中でも一番の驚きと楽しい気持ちを与えてくれる作品だと思います。 画家が野菜や果物で描いた理由や、背後に隠された象徴的な意味を探りましょう。まずはルドルフ2世の案内で、絵のなかへ! 今 ...
【画家の悩みに効く香り】マティスの悩みを想像して、香りを調合してみました・・・
ポッドキャストで【画家の悩みに効く香り】という番組をやっています。 3回目の放送で取り上げる画家は、20世紀のフランスで活躍した画家アンリ・マティスです。 アンリ・マティス (Henry Matisse、1869年12月31日-1954年11月3日)フランスの画家 私がマティスの作品からいつも感じるのは、明るさ、豊かさ、楽しさ、リズムなど元気が出る要素。しかし当たり前ですがマティスの人生にもたくさんの暗い時代や苦労などがあります。特に人生後半の十二指腸ガンによる手術で車椅子生活になり立って絵筆を握り絵を描 ...
アルベルト・カイプの『エジプトへの逃避途上の風景』【365日絵のなかで旅をする】
今回の旅は、聖書の風景と想像上の風景が融合した世界への旅です。 オランダの画家、アルベルト・カイプの描いた風景画の世界です。この絵には彼の絵の特徴が盛り込まれています、牛・動物・川・光に美しく照らされた景色・・・ アルベルト・カイプの案内で、この美しい光の中に吸い込まれるように、絵のなかを旅しましょう! 今日の案内人は、アルベルト・カイプ画家本人 こんにちは、私はアルベルト・カイプです。これから私が1650年頃に描いた絵の中に皆さんをお連れします。さあ、タイムスリップの旅に出発しましょう! まず絵の左側を ...
カナレットの人生とアートの物語:18世紀のヴェネツィアとロンドンを描く
18世紀のヴェネツィアの風景を、まるでその場にいるかのように鮮明に描いたアーティストがいます。その名はジョヴァンニ・アントニオ・カナル、通称カナレットです。カナレットは、ヴェネツィアの光と影、建築物の美しさ、そしてその独特の雰囲気をキャンバスに再現することで、多くの人を魅了してきました。 カナレットの作品は、ただの風景画ではありません。彼の絵を見ると、まるでタイムマシンに乗って18世紀のヴェネツィアを旅しているかのような気分になります。建物がとてもリアルでそこに人々の賑わいが溢れている、そしてどこまでの広 ...
「カナレットとヴェネツィアの輝き」展
2024年カナレットの大規模な展覧会が開催されます。 昨年末そのことを知ってからとても楽しみで、気がついた時に情報が出ているのか常にチェックしています。新しい情報が出てきたらここでもご紹介していきます! 「カナレットとヴェネツィアの輝き」は巡回展 この展覧会は、7月に静岡からスタートして2025年6月の山口県まで4館の美術館を巡回するようです。 「カナレットとヴェネツィアの輝き」開催日:2024年7月27日〜9月29日開催場所:静岡県立美術館 開催日:2024年10月12日〜12月28日開催場所:SOMP ...
【画家の悩みに効く香り】クリムトの悩みを想像して香りを調合してみました・・・
ポッドキャスト番組【画家の悩みに効く香り】で、2回目に取り上げた画家は、19世紀末のウィーンで活躍した画家グスタフ・クリムトです。 グスタフ・クリムト (Gustav Klimt、1862年7月14日-1918年2月6日)ウィーンの画家 私にとってクリムトはとってもミステリアスな存在です。官能的・幻想的・華やかな作品のイメージと、家族を支え・芸術家仲間を束ね・社会的に弱い立場の女性モデルの味方となる親分肌の彼のイメージ。多くの女性との関係などが必ず付いて回るけど、そこに溺れるのではなく、自分の作品は女性の ...
ベルト・モリゾが描く姉エドマとパリのテラス『植木に水をやる若い女性』【365日絵のなかで旅をする】
今回の旅は19世紀のパリ。印象派の女性画家の1人、ベルト・モリゾのパリの自宅テラスが舞台です。 案内してくれるのは、ベルトの姉で画家でもあったエドマ・モリゾ(1839-1921)。 2人は一緒に画家を目指して励ましあっていた期間が長かったのですが、エドマが結婚を選び画家をやめた時に親密な関係は終わったようです。でもモリゾの絵の中にはたびたびエドマが登場しています。 今日の絵もその一枚。エドマが結婚して7年後に描かれている絵です。 絵のなかを旅する案内人は、ベルト・モリゾの姉エドマ 今日は私の妹、ベルト・モ ...
カナレットの「サンマルコ広場」【365日絵のなかで旅をする】
今回の旅は、18世紀のイタリア、ヴェネツィアのサンマルコ広場をめぐる旅。絵はヴェネツィア生まれで、この街を知り尽くした画家カナレットが描いたサンマルコ広場を描いたものです。 案内してくれるのは、カナレットをイギリスに売り込んだ代理人のジョセフ・スミス(1682-1770)。 実在のヴェネッツィアに住んでいたイギリス人で、銀行家、商人として成功。芸術家のパトロンでもあったのですが、カナレットに出会い20年にわたる関係の中たくさんの絵をイギリスへ売り込んだ人物です。 今日の案内人は、カナレットの代理人のジョセ ...
【画家の悩みに効く香り】クロード・モネの悩みを想像して香りを調合してみました・・
ポッドキャストで【画家の悩みに効く香り】という番組を始めました。 1回目に取り上げる画家は、印象派といえばこの人、クロード・モネです。 クロード・モネ (Claude Monet, 1840年11月14日-1926年12月5日)印象派フランスの画家 モネって印象派の画家として世界中で愛されて、彼の絵がない美術館がないのでは?と思うほどの画家です。私も大好きな画家の1人ですが、愚痴や泣き言が多い手紙を読んで、理想と現実のはざまで辛かったんだろうなぁ、悩んで苦しんでいたんだなぁと思ったのです。 調香のプロのY ...
アルチンボルドが描いた「ウェルトゥムヌスに扮したルドルフ2世」【365日絵のなかで旅をする】
今回は、このちょっとびっくりして、思わず笑ってしまう肖像画の絵のなかを旅します。 描かれているのは、あの名門ハプスブルグ家の皇帝ルドルフ2世。 上半身を構成しているのは、50種類以上の野菜・果物・花・・・・しかもどれも新鮮で美味しそうじゃないですか??笑 アルチンボルドはこのように独特のスタイルの絵を描きますが、やはりこの絵は中でも一番の驚きと楽しい気持ちを与えてくれる作品だと思います。 画家が野菜や果物で描いた理由や、背後に隠された象徴的な意味を探りましょう。まずはルドルフ2世の案内で、絵のなかへ! 今 ...
アルベルト・カイプの『エジプトへの逃避途上の風景』【365日絵のなかで旅をする】
今回の旅は、聖書の風景と想像上の風景が融合した世界への旅です。 オランダの画家、アルベルト・カイプの描いた風景画の世界です。この絵には彼の絵の特徴が盛り込まれています、牛・動物・川・光に美しく照らされた景色・・・ アルベルト・カイプの案内で、この美しい光の中に吸い込まれるように、絵のなかを旅しましょう! 今日の案内人は、アルベルト・カイプ画家本人 こんにちは、私はアルベルト・カイプです。これから私が1650年頃に描いた絵の中に皆さんをお連れします。さあ、タイムスリップの旅に出発しましょう! まず絵の左側を ...
ベルト・モリゾが描く姉エドマとパリのテラス『植木に水をやる若い女性』【365日絵のなかで旅をする】
今回の旅は19世紀のパリ。印象派の女性画家の1人、ベルト・モリゾのパリの自宅テラスが舞台です。 案内してくれるのは、ベルトの姉で画家でもあったエドマ・モリゾ(1839-1921)。 2人は一緒に画家を目指して励ましあっていた期間が長かったのですが、エドマが結婚を選び画家をやめた時に親密な関係は終わったようです。でもモリゾの絵の中にはたびたびエドマが登場しています。 今日の絵もその一枚。エドマが結婚して7年後に描かれている絵です。 絵のなかを旅する案内人は、ベルト・モリゾの姉エドマ 今日は私の妹、ベルト・モ ...
カナレットの「サンマルコ広場」【365日絵のなかで旅をする】
今回の旅は、18世紀のイタリア、ヴェネツィアのサンマルコ広場をめぐる旅。絵はヴェネツィア生まれで、この街を知り尽くした画家カナレットが描いたサンマルコ広場を描いたものです。 案内してくれるのは、カナレットをイギリスに売り込んだ代理人のジョセフ・スミス(1682-1770)。 実在のヴェネッツィアに住んでいたイギリス人で、銀行家、商人として成功。芸術家のパトロンでもあったのですが、カナレットに出会い20年にわたる関係の中たくさんの絵をイギリスへ売り込んだ人物です。 今日の案内人は、カナレットの代理人のジョセ ...
『ソロモンの審判』ニコラ・プッサン【365日絵のなかで旅をする】
今回の旅は「見事な裁き、ソロモンの審判を見にいく旅」 古代イスラエルの王、ソロモンはダヴィデ王の息子で、人々を守るため巨人ゴリアテを倒した勇者の子としても知られています。でもソロモンの真の偉大さは、彼の無比の知恵と公正さにありました。 見る絵画と言えばこの人ニコラ・プッサンが描いた「ソロモンの審判」を通じて、古代の裁きとその智慧を探りにいく旅です。 古代の裁き、ソロモンの智慧 The judgment of Solomon by Nicolas Poussin: image wikimedia commo ...
イザベラ、またはバジルのの壺の世界を巡る旅ージョン・エヴァレット・ミレイ【365日絵のなかで旅をする】
今回の旅は、イザベラ、またはバジルの壺の物語の世界を旅します。絵に描かれた物語の世界の旅は、私の大好きな旅。ミレイの絵はその楽しみを存分に伝えてくれます。 今回は残酷な恋物語ですが、美しい絵の中に暗示をたくさん配置しながら、複雑なストーリーを1枚の絵で伝えてくれています。 美しい壁紙の室内で食事を楽しむ人々。部屋からは青空の庭園が広がって庭園の景色も見える豊かなひととき……に見えますが、本当にそう? 白いタイツの男性の表情をよく見てください!睨みつけるような顔でテーブルの右側に座る男女を見て、足で犬を蹴ろ ...
「レイフ・エリクソン、アメリカを発見する」”幸運なレイフ”の新大陸発見の旅【365日絵のなかで”旅”をする】
今回の旅は1000年以上前の、新大陸発見瞬間への時間旅行。 絵の中では今まさに、レイフ・エイリークソン一が、北アメリカの東海岸の大陸を目にして、指を指して同行者たちに知らせている瞬間の場面です。左の方に確かに陸地のようなものが見えています。船は荒波の上で激しく揺れていて、空もどんよりしていますが、目指す場所は明るく輝いて見えている。 船から乗り出して見ている少年の足元には侵入した水も激しく動いている様子が。その背後には陸地を見ようと駆け上がる男性の姿も。船の中の興奮と荒波が発見瞬間をドラマチックに演出して ...
ウィリアム・ビーチーの「シャトルコックで遊ぶケネス・ディクソンの肖像」【365日絵のなかで旅をする】
今回の旅は肖像画の中の人々と出会う旅。肖像画に描かれた少年とバドミントンの歴史を見にいきます。 絵の中の少年、こんなに素敵な衣装をつけてバドミントンをして遊んでます。しかも真っ赤なラケットに、羽の先端も同じ色。なんだか目が離せなくなりこの絵を選んでしまいました。 ということで、今回はバドミントンの歴史を旅します! 絵のタイトルについている「shuttlecock」。これはバドミントンで使用される羽根つきの球(羽球)を指します。shuttlecockは、通常、羽根と軽い重り(たいていはコルク)でできています ...
ブリュージュの寄進者ーハンス・メムリンクの描くポルティナーリ夫妻の肖像【365日絵のなかで旅をする】
今回は、夫婦の肖像画から、550年前のブリュージュの裕福な銀行家、そして寄進者の世界を旅したいと思います。 ▼前回の「キリストの受難」の絵の下には、寄進者の肖像が描かれていたことを少しご紹介しました。 https://cosinessandadventure.com/hope-and-healing 描かれている人物、トンマーゾ・ディ・フォルコ・ポルティナーリ(1428-1501)は、フィレンツェの名だたる家系出身。彼はブルージュのメディチ銀行の支店長になるためにブルージュへ移住しました。一緒に描かれてい ...
「西洋美術の歴史を旅しよう!西洋美術史入門講座」 9日目 20世紀の美術
9日目は、20世紀に生まれた8つの芸術様式をご紹介します。 ドイツ表現主義 フォーヴィスム キュビスム エコール・ド・パリ 未来派 抽象主義 ダダイスム シュルレアリスム 20世紀になると美術界はさらに様式の多様化が進みます。 それは、芸術家が各地で同時代にさまざまな個性を競い合い、自分の世界観を強く主張していったからです。 それぞれの様式は、芸術家の気まぐれや偶然的に生まれたものではなく、過去の芸術やそこから生まれた問題点を乗り越えようとおこってきたものです。 それではまず時代背景からみていきましょう。 ...
「西洋美術の歴史を旅しよう!西洋美術史入門講座」 8日目 19世紀後半〜20世紀初頭の美術
印象派、後期印象派はいかがだったでしょうか?現代に近づくにつれて、描かれているもの、色彩、描き方などがどんどんと変わってきているのを感じられたと思います。世の中の変化に印象派が生まれ、彼らによって美術の歴史が大きく動く。彼らの果たした役割は、8日、9日目との2日間に登場する多くの芸術運動が生まれるきっかけとなります。 ここからは本当にたくさん出てくるので、かなりややこしく混乱します。でも、様式も1つ1つアーティスト達の理想や思い、それをどのように表現していったのか、時代背景と共に見ていくと面白さに変わって ...
「西洋美術の歴史を旅しよう!西洋美術史入門講座」 7日目 印象派・後期印象派
ロマン主義、写実主義、バルビゾン派はいかがだったでしょうか?このように歴史をたどっていくと、美術の様式はその時代の情勢との関わりの他にも、過去の芸術スタイルの反発から新しいスタイルが生まれてきていることわかるのではないでしょうか? 印象派もまさに過去や伝統への反発。自分たちが描きたいものを描きたいように描く!画家達のそんな情熱が、常識だと思われていた芸術はこうあるべきという姿をひっくり返したのです。登場当時は嘲笑われていた彼らの生み出した作品、芸術に対する想い、主題の選び方、技法や制作スタイルなどが、その ...
「西洋美術の歴史を旅しよう!西洋美術史入門講座」 6日目 ロマン主義・写実主義・バルビゾン派
6日目はロマン主義、写実主義、バルビゾン派です。前回の最後に出てきた新古典主義は、秩序と理性を重んじたスタイルでした。 新古典主義とは異なりロマン主義は想像と感情、個性を尊重しました。作品のテーマは、古代よりも中世に焦点を当てたものが多く、また自然の力を感情の延長としてとらえ、神秘的で幻想的な風景画も登場しました。 ここでは3つの様式の時代背景を見てから一つ一つの説明に進んでいきます。 どんな時代だったのでしょうか? 1789年に始まったフランス革命は、ついに1793年ルイ16世とマリー・アントワネットが ...
「西洋美術の歴史を旅しよう!西洋美術史入門講座」 5日目 バロック・ロココ・新古典主義
イタリア・ルネサンス、北方ルネサンス、マニエリスムはいかがだったでしょうか?ルネサンスと言っても地域によってさまざまな特徴があることを感じられたと思います。 この回では、バロック、ロココ、新古典主義と3つの様式をお伝えします。情報が多くなりますが、少しづつ読み進めていただければと思います! ところで、前回で触れた宗教改革を覚えていますか?バロック美術の発展にはこの宗教改革が大きく関係しています。イタリアを中心としたカトリック教会は威厳を取り戻し信者の心に訴えるために美術の力を使います。そして、フランスなど ...
「西洋美術の歴史を旅しよう!西洋美術史入門講座」 4日目 北方ルネサンス・マニエリスム
イタリア・ルネサンスはいかがだったでしょうか?地名やたくさん出てくる名前など、気になったりわからなかったりした部分は調べてみるとさらに理解ができると思いますよ。 4日目は北方ルネサンスとマニエリスムです。イタリア・ルネサンスが発展していた同じ頃、アルプスより北の地域で見られる芸術様式が北方ルネサンスと呼ばれています。芸術家が目指したところは同じようでも、手段や結果に違いがみられます。またイタリア・ルネサンスの終わりからバロックに移り変わっていく過程で出てきたマニエリスム。それでは1つづつ見ていきましょう。 ...
「西洋美術の歴史を旅しよう!西洋美術史入門講座」 3日目 イタリア・ルネサンス
2日目はキリスト教美術が発展していく様子をみていきました。西洋美術と言えばキリスト教美術と言ってしまいそうな、密接な繋がりが少しわかっていただけたでしょうか?最初は難しいと距離をおいてしまいがちですが、聖書の物語をたどりながら見たり、作品に登場する”お約束事”を覚えていくと、グッと親しみが持てるようになります。 では、3日目はイタリア・ルネサンス美術です。いよいよ馴染みのある時代へ入ってきましたね。 西洋史では14世紀から16世紀のイタリアがルネサンスと位置づけられています。ルネサンスは「再生、復興」とい ...
「西洋美術の歴史を旅しよう!西洋美術史入門講座」 2日目:中世キリスト教美術
1日目の古代ギリシア・ローマの美術はいかがでしたか?2日目は中世のキリスト教美術です。旅行で海外の美術館へ行かれた方や、日本でも開催される西洋美術の展覧会で、宗教画が多いなと感じられたことありませんか?私も美術史を勉強をすればするほど、ヨーロッパでのキリスト教の重要さ、人々に根付いている思想と、その持っているパワーに圧倒され続けました。 なぜこんなにもキリスト教の美術品が多く作られているのでしょうか?難しそう・・・あまり好きじゃない・・・そんな方にも、キリスト教美術の歴史を知って、もっと見てみたいと思って ...
西洋美術の歴史を旅しよう!西洋美術史入門講座1日目:始まりは古代ギリシアとローマ
この西洋美術史講座では、古代ギリシアとローマ美術からスタートします。紀元前のはるか昔にはじまるこの二つの美術は、この後に続いていく美術の教科書のような存在となり大きな影響を与え続けます。特にルネサンス期には、この古代の美術や思想が新たな形で復活となります。さらにその後の時代でも古代ギリシアやローマと出てくるところがありますので、ここで古代の美術について知っておくと「なるほど、そういうことか」と理解していただけると思います。 【古代ギリシア美術:紀元前600年〜30年】 さっそくですが、古代ギリシア、古代ロ ...