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自分の才能を信じる強い気持ちが溢れる「34歳の自画像」レンブラント

2020-06-20 By Yoko

20 6月

「34歳の自画像」
レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン
1640年
ナショナル・ギャラリー(ロンドン)所蔵

 

今現在、ナショナルギャラリー展で日本に来日しているこちらのレンブラントの自画像。
34歳の姿ですが、ずいぶんと大人びて落ち着いて見える自画像ですよね。
いつも思うのですが、昔の人の方が大人になるのが早い。
仕事についたり、結婚するのも早いから、若くして独立していることや、今よりもいろんな意味での自由はなかったはずだから生活とか仕事とかにシビアだったということもあるかもしれない。

レンブラントは自画像を多く残している画家です。
その時代の彼の姿をよく表現していて、彼の年表と照らし合わせながら並べて見てみると気づくことも多くとても興味深いです。

 

この34歳の自画像は、画家としても成功しノリに乗っている時のものです。
どうだ!という自信に満ち溢れているのが感じられるのです。

 

レンブラントは1606年7月15日にオランダのライデンに、製粉業に携わる父親とパン屋の娘であった母親との間に生まれました。
当時の中流階級の8番目の子供として成長し、7歳の時にはラテン語学校に入学したということですから、家は比較的裕福で両親も良い教育を受けさせたいという想いが強かったことがわかります。

 

しかしレンブラントは大学に入学するものの、途中で画家になることに転向します。
歴史画家である有名な画家に弟子入りし、その師匠から大きな影響を受けて、画家として大きく成功したいと野心を持って行動していきます。

 

その1つが自分をどうアピールしていくかというもの。
セルフプロデュース力です。

西洋美術の歴史上、ファーストネームのみで広く知られている美術家は、数えるほどしかいない。そこに名を連ねるのはラファエロ(・サンツィオ)、ミケランジェロ(・ブオナローティ)、ティツィアーノ(・ヴェチェッリオ)などの、選び抜かれた者たちだけである。どこのラファエロがあの名高き画家で、どこのミケランジェロがあの名高い彫刻家なのかを特定する名字なしでも、その名声が広まっていったことは、歴史が証明するところである。レンブラントは画業の早い段階で、自分もまたファーストネームだけで知られる画家だと心に決め、作品には単に「レンブラント」と署名した。その選択は、自分の能力に対する溢れんばかりの自信を示している   (ロンドン・ナショナル・ギャラリー展図録より)

 

この文章を読んだ時、ちょっと鳥肌がたちました。
確かにファーストネームだけで知られるアーティストは少ない。
たいがいはラストネーム(名字)の方で呼ばれるからですね。
レンブラントはその戦略に成功したんですよね。
しかも相当の自信がなければそんな選択はできなかったのだとも思います。

 

そしてサインだけでなく、ちゃんと自画像にもその名高い巨匠の作品からの影響を残しています。

「ジェローラモ(?)・バルバリゴの肖像」
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
1510年ごろ
ナショナル・ギャラリー(ロンドン)所蔵

 

レンブラントの自画像より約130年くらい前の、ヴェネツィアで活躍したティツィアーノの作品。
ひと目でアイデアを得ているなーってわかりますよね。
こちらも自信たっぷり堂々とした姿。
こちらをみる目線にも力を感じます。

 

1631年にはライデンを出てアムステルダムに移っていたレンブラント。
アムステルダムのアート収集家がこの作品のオリジナルか模写を所有していたそうなので、レンブラントも見たであろうと言われています。

 

 

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Yoko アート鑑賞で知る自分の価値観
今日はこの色に心が癒される❣️ か 今日はこの色に心が癒される❣️

かなりたくさんの色が使われてるけどすごく上手く調和してる。
このセンスが本当に羨ましい。

絵を見ることは大好きですが、絵を描くのが苦手です。
でも創作活動したい!と最近塗り絵を始めたんです。
色を選ぶの楽しいけど、なかなか難しい。
そして、塗り方によっても表現が色々広げられるんですね。
色って本当に奥深い!!

フィンランドのセラミックアーティスト、ルート・ブリュック。

「コーヒータイム 」
ルート・ブリュック
過去の思い出✨
大切な出会いがあった場所。


ずいぶん前になりますが、この景色を毎日見て学校に通っていた数ヶ月がありました。
とくにこんな風に良い天気だと、青い空と海、美しい緑の芝生が目に飛び込んできて、パワーをもらっていました。


この写真は、それからさらに数年後に遊びに行った時のものですが…


赤と白のストライプの旧灯台も可愛いでしょ?


イングランド南西部のデヴォン州のプリマス。
ここは、フランスやスペインから大型フェリーがやってくる港湾都市です。
1620年には信仰の自由を求めて巡礼者がアメリカに向けて出港した場所でもあったんです。



ここで通ってた学校の友人に誘ってもらい行ったのが、カントリーハウスとの初めての出会いでした。
それから進んだ大学の科目の中にカントリーハウスがあることを知ったのは入学してから。
好きなことを学べるのって幸せ!と思いました。
その気持ちは今でも続いてます。



さらに今でもお付き合いのある人たちに出会えた、とても思い出深い場所でもあります。

振り返ればその時は分からなくても数年後つながることもある。
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絵の中にときおり登場する、概念を表す擬人像。


この青いマントの人のようにフランスの象徴として表されたり、神話の神様が人間の姿になっているのもそうですね。


季節、五感、場所
愛とか運命


など色々なものが擬人像として表わされてます。



絵画という二次元の世界。
一枚の絵でどこまで表現して伝えることができるのか!!



こんな技術がたくさんあるんですよー。



この青いマントの人が描かれてる絵についてはブログに詳しく解説しています。



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6歳の姪っ子はマティスについてホームスクーリングで学びました。

一緒にやってた彼女のママ(私の妹)は、その後オンラインなどで誰かと話す時に姪っ子にこの作品を紹介させたり、マティスってどんな人だった?なんて質問して、振り返らせたりしてました。

これってマティスが彼女にとって印象深くなるだけじゃなく、作品や学んだことを他の人にも「すごいねー 」って褒めてもらえてきっと自信に繋がっていくはずです。

アートを通した素敵な授業。
私もこんな学びを作るきっかけを作っていきたいなと思いました!!



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フリーダ・カーロのことをいつから好きになったのか?
出会いはいつなのかはっきりと覚えてはいませんが、強烈な印象を受けたことは間違いありません。



なんて強い人
美しい人
そして自分に正直な人なんだろうと。



日本では彼女の作品を見ることはなかなか叶わない。
いつか彼女の故郷メキシコへ行くことを夢みてます。



好きなアーティストは?
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美術館で出会った作品
ネットや本で目に飛び込んできた作品
など心をぐっと掴まれた作品を作ったのはどんな人なんだろう?


調べていくと次から次へと知りたいことが出てきます。
こうやって、好きなアーティストがどんどんと増えていきます。



私にとって大切なのは、これ素敵だな、気になるなという気持ちを受け流さないこと。
自分の直感を信じてます。



自分が感じた”何か”をぜひ大切にしてください。
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【自分が見たいものを見ている話】


絵を見ている私たちがその時"見たいもの"を見ている。
その人固有のもの。



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悲しいものかもしれないし
幸せなものなのかもしれない

見たいものかもしれないし
見たくないものかもしれない


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それが自分の考え方や望みに気がつくきっかけになります。





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