私は28才の時に西洋美術史を学びたいとイギリスの大学に入学しました。
これまでは、勉強してきたことを活かしてないなとちょっと大っぴらに言えない自分がいました。
勉強したことを仕事で活かさないといけないと、なぜかそんな風に思っていたからかもしれません。
だから、このブログでもあまりイギリスでの日々については書いてこなかったのだろうか。
でも実際に学びたいと思いたち、イギリスに向かったときも別にそれを仕事で活かしたいとか思ってたわけではなかったんですよね。
それよりも、もっと知りたい!本場で学びたい!という思いだけだった。
そして中学生の頃からいつか海外に出て勉強したいと思っていたことと、美術史を学びたい!という新しい目標が結びついて、イギリスへ行くことになりました。
今、留学にいたったきっかけや、大学生活を振り返りながら、私って意外にこれ!って決めたらそこにこだわる人間なんだなと気づきました。
(写真はロンドン滞在時行ったケンブリッジ。この並木道は美しくて忘れられません!)
イタリア旅行で沸き起こった美術史に対する熱い想い
4年半働いた会社を退職し、その退職金でイタリア10日間のアート三昧の贅沢旅行ツアーに参加しました。
ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィア、ミラノ、ヴェローナ、パドヴァ、ラヴェンナ、アッシジ、ピサなどイタリア各地の美術館・博物館、教会、遺跡など巡る旅でした。
イタリアはもう街が国全体がアート!!
観光地へ向かう移動のバスでも街並みや風景に感動し、ファッションセンスの良い人に目を奪われ、聞いてるだけでテンション上がるイタリア語の陽気な雰囲気に元気もらって楽しんだ10日間。
これまでは、宗教画とか苦手だったけど、アッシジにあるサン・フランチェスコ大聖堂で日本人の神父さまに出会い、聖堂内の絵画を解説を聞きながら見ていてぞくぞくとしたのが、美術史を学ぶことになるきっかけです。
キリスト教の教えを人々にわかりやすく伝えるために絵画が発展してきて、見ただけで誰が描かれてるのか?何のストーリーなのか?がわかるようにルールがあって、こういうこと知って見ると面白いなと思ったのです。
そして、イタリア各地で見てきたはるか昔に作られた絵画・彫刻・建築物が今目の前に存在してて、過去と現在をつなげてくれている!!という感動がありました。
まぁこれって日本の美術でも、寺院仏閣、お城なんかでも全く同じなのですが、当時はとにかくヨーロッパに対する憧れが強くてそっちしか向いていませんでした。
でも外国に出ると私の視点も大きく変化していって、ここについてはまた別の機会に書きたいと思います。
イギリス美術史留学をしようと決める
イタリア旅行から戻ってからもすぐに留学を決めたわけではありません。
ギャラリーで働いたり、派遣社員で働いたり、お金をためつつ2,3年は過ごしました。
この間も講座に行ったり、通信教育受けたりと美術史の勉強もしていました。
美術史留学をしようと決めて、じゃあ行くならやはりイタリアか?とも思いましたが、
イタリア語を1から勉強するよりも、英語なら勉強は続けてきたし、イギリスではと選択肢が出てきました。
大英帝国の名の下良い美術館もたくさんあります。
しかし最初は大学に入るなんてそんなことは全く考えておらず、ロンドンにあるオークションハウスの付属の専門学校とか、カレッジなどで好きな分野を選択して学ぼうかな?
合間に美術館もたくさん訪問できたらいいなとそんな気持ちだったんです。
まずは実際に現地に行き、英語学びながら決めようとロンドンの語学学校に通うことに。
語学学校を決めるときにお世話になった、留学カウンセリングなどをしているオフィスに挨拶に行ったときに大学のことを聞くことになります。
せっかく学ぶなら大学へ行くべきだ!と。
そんな言葉に私はついついその気になりました。
今回の語学留学では、ロンドンとプリマスというイギリス南西部の港町で計4ヶ月間の滞在。
今年の大学の受付は終わったから、来年また来なさいということになったのです。
イギリス生活を満喫しつつ、大学入学に向けてIELTSという英語の試験の準備などもはじめていき、4ヶ月の滞在が終わり日本へ帰国しました。
翌年の春にロンドンへ戻るまでの間、派遣社員として働く日々へ。
そして、ロンドンへまた戻ってきた。
留学斡旋のオフィスに顔を出し最初に言われた一言は、「本当に戻ってきたのね!」でした。
結構あきらめちゃったりする人が多いそうです。
自分では粘り強さとかしつこさとかある方では全くないと思ってますが、結構これと決めたら曲げない?曲げられない?のかもしれない、そんなことを今書きながら思ってます。
今回はここまでです。今後に続きます!
イタリア10日間の旅行や、イギリス最初の滞在4ヶ月も結構濃い日々だったので、その辺りもまた書きたいと思っています。