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ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの「読書するマグダラのマリア」

2019-10-26 By Yoko

26 10月

 

「読書するマグダラのマリア」
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン(現在のベルギー生まれ、北方ルネサンスの画家)
1435年ごろ

 

 

”マグダラのマリア” はとても有名なので、見たこと、聞かれたことある方多いのではないでしょうか?
マリアという名前ですが、イエス・キリストの母である聖母マリアとはまた別人です。

この絵のマグダラのマリアは、部屋の中でクッションの上に座り祈祷書を読んでいる姿で表されています。
白い肌の若く美しい女性の姿で描かれることが多いマグダラのマリア。
彼女の横には白い壺が置かれています。
この香油壺が彼女のアトリビュートです。
(アトリビュートというのは、人物が誰であるのか分かるように、その人物に関連した物を絵画や彫刻作品に人物のそばに添えられた物です)

マグダラのマリアは実は一人の女性ではなく、数人の女性のエピソードが合わさって同一視されるようになりました。

福音書の中にでてくるマグダラのマリアは、キリストに七つの悪霊を追い払ってもらい、それ以後キリストに従うようになった女性。
キリストの受難の場に立ち会って、キリストの復活を使徒たちに伝える最初の人間という女性です。

そこに、下記の2人の女性が合わさります。

・キリストの足に香油を塗って自分の罪を悔い改めたとルカの福音書にかかれている無名の女性。
彼女は泣きながらそしてキリストの足に落ちた涙を自分の髪で拭いました。

・キリストの足に香油を塗った、ヨハネの福音書にでてくるマルタとラザロの姉妹のマリア。

そうしてマグダラのマリアは、下記のようにキリストの物語の作品に頻繁に登場します。

「十字架の道行き」
「キリストの磔刑」
「十字架降下」
「哀悼」
「埋葬」
「ノリ・メ・タンゲレ(我に触るな)」

 

そしてマルタとラザロの姉妹のマリアの生涯として見ていけば、キリストの死後、マルタとラザロ、そして他のキリスト使徒と共に異教徒に捕らえられ船で流されマルセイユに漂着。
そこで人々に洗礼を受けさせるなど布教活動をします。
その後荒野に入り30年間の苦行ののち天使に導かれ天に昇ったとされています。

今日ご紹介した絵は上記の説明とは少し違い、本を読む穏やかな表情のマグダラのマリア。
それでもアトリビュートによってマグダラのマリアだなと分かるのですね。

普通の家屋の中に聖人を配してキリスト教の世界を描く。
これは北方ルネサンスの大きな特徴です。

この絵はもともとは大きな祭壇画だったようですが、分断されてしまったそうです。

1956年に絵画の修復の際に、マグダラのマリアと他に2人の人物が描かれているのがわかりました。
すぐ後ろにいるのが、聖母マリアのご主人である聖ヨセフ。
その横には福音書記者の聖ヨハネ。

マグダラのマリアについては描かれるエピソードなどとても多いので、またブログで書きたいなと思っています。

 

 

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  【科学的理論で時間をかけ描く 

【科学的理論で時間をかけ描くスーラ】


スーラと言えば点描画
点描画が言えばスーラ


この「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は、どこかで目にしている人が多いだろうし、
一度見たら忘れられない作品ではないでしょうか?



印象派は、自然の中で描くこと、見たものの”印象”をすばやくキャンバスに描くことを重視していました。
そして光輝く生き生きとした明るい絵を作り出したけれど、ものの形は不鮮明で構図も曖昧になりやすいなとスーラは感じていました。
前の投稿でもご紹介したルノワールも、その辺りで行き詰まりを感じてました。



スーラはその原因は色の置き方が感覚的なのではないだろうか?と仮設をたてて、科学的な色彩理論で一点一点丁寧に色をおいて描きました。
その絵はもはや新しい印象派。


この絵なんか何点色をおいてるのだろうか・・・と驚きませんか??


以前神戸にあるファッション美術館で、カラフルな色の玉が付いた待ち針でこの絵を作った作品をみたことがあります。


あれはすごかった!!


こういうことなんだなとすごく納得のいった作品で、改めてスーラの凄さを理解できたのでした。







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 【ルノワールとモネの違い】  
【ルノワールとモネの違い】


20歳ごろ、2人ははパリの美術教室で出会います。
そこで出会った画家仲間が、グループ展を開催し、印象派と呼ばれるきっかけとなっていきます。


2人は一時期一緒に描き、とても似ているので見分けがむずかしいものも。


でも、ルノワールは印象派の描き方の限界を感じて、徐々に自分のスタイルを見つけようとしていきます。



2人の絵をたくさん並べて見ると、モネは風景画が多いけど、ルノワールは人物を描く絵が多い。



印象派の技法では、しっかりとした形が失われ、色模様になってしまう。
人物や建物などしっかりと手応えのある存在として描くことができないと考えたのですね。




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【ジヴェルニーの庭は戸外アトリエ兼モネの作品でもある】


印象派を代表する画家を、だれか1人あげてみてと言われたらやっぱりこの人しかいないでしょう!!



印象派って絵画の歴史を変えた革命児たちみたいに言われてるけど、モネは自分の”印象”をできるだけ忠実に描き続けたきたことが結果そうなってしまっただけなんですよね。



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新しいスタイルは世の中になかなか受け入れられず、苦悩も多かったけれど、自分に嘘をつくことない生き方が作品にも力強さと明るさに溢れているように感じます。



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それは、自分だけのアトリエであり、モネの作品でもあるのです。




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