普段はあまりテレビは見ないのですが、10月から始まった木村拓哉さん主演の「グランメゾン東京」は久しぶりに毎週楽しみにして見ていたドラマでした。
面白かった!!
回を追うごとに引き込まれていき、昨日の最終回では涙まで流して見てました(笑)
もちろんドラマだから、そんなに上手く行かないよねーとか、そんな展開になる?て思うこともたくさんありましたが、
伝えたいメッセージが心にびしっと届いたなと感じて、それが感動につながったのだと思います。
おそらくたくさんの方がそんな風に感じているのではないかなぁと。
フランス料理のレストランに関わる人たちを通して感じた生き方にもつながる働き方。
そこから自分のこれからの働き方・生き方にもつながるような視野の広がりがありました。
登場する人たちの強い情熱と明確なビジョン
料理人、ホールスタッフ、ソムリエ、食材を扱う方、フードライターなど、登場してくる人たちの仕事への強い情熱がすごかった。
妥協のないところ、コツコツと続けているところ、自分の仕事への自信もね。
だからたとえレシピが盗まれて、他の料理人がそのレシピを再現しようとしても、同じものは作ることはできない。
なぜならそのレシピができるまでに、もうすごい試行錯誤を繰り返し微妙なところで調整したりして料理ができているからだと。
そして、明確なビジョンがあるから自分の仕事に誇りをもって、ブレることがない。
鈴木京香さんがオーナーシェルを務めるグランメゾン東京は、最高の料理とサービスで一人一人のお客様に喜んでもらうということ。
富永愛さん演じるリンダさんの、旅をしてまでも食べに来る価値のある料理を世の中に紹介すること。
自分は何を何のためにしているのか。
この部分って本当に大切なことでで、これからはそういう働き方がますます主流になってくるんではないだろうか。
チームで働くということ
チームとして働くこと。
どこかの回で、フランチレストランの役割というか、レストランに入ってからデザートまでの流れを説明していたところがありましたね。
ギャルソンが到着したお客さまを席にご案内して、各担当が受け持つ前菜、料理、デザート、ワインでお客様に非日常の体験を提供する。
あれを聞いていて、フランス料理食べに行きたい!!って猛烈に思ってしまいました。
一人では果たせない大きな夢も、得意なところを持ち寄ってカバーしあってチームで目指していく。
会社のような大きな組織から、レストランのような店舗、そしてフリーランスでもコラボして働くとかチームといっても幅広い。
ここに、強い情熱や明確なビジョンが合わさることで、消費者に届けたいメッセージが伝わるのでないのかな。
チームとしても、働く一人一人も、消費者も幸せという循環が理想ですね。
もうこれからの時代、低コストの仕入れや人件費を抑えすぎること、迅速・便利であることを必要以上に売りにするのって無理だとみんな気づいている。
それよりも、何にこだわっていて、消費者がその商品でどんな風になってほしいのかがストーリーとして伝わってくるものが魅力的なんだと思います。
私はアートを通して自分自身を知る機会を提供したい
では私はどうしたいのか。
心が動かされるようなアートとの出会いの機会をもっと作りたい。
アートって難しいとか、とっつきにくいとか色々な声もあります。
でもそれってやっぱり当たり前だよねと感じます。
見て、理解して、良かったとかすぐ分かるものじゃないものも多い。
そこは料理とか、音楽とかのように味覚や聴覚でダイレクトに届くものばかりではないからかもしれない。
(料理や音楽がわかりやすいとか単純とかそういう意味ではなく)
アートはダイレクトに伝わってくるものもあるのだけど、その奥にももっと色々ある感じ。
その奥深さが魅力でもある。
感じるだけでなく、自分で感じようとする能動的な感性も必要なのだと考えます。
でもそれはものすごく難しいことではなくて、見方とか、美術史の知識とか、感じたことを言葉にすることとかを意識して取り入れて、美術館に足を運び色々な作品を見ていくことで育っていくものだと思うのです。
そして、この能動的な感性は、自分のことを知るってことにつながるのです。
何に自分はワクワクして、面白いと思って、美しいと感じるのか。
美意識という、自分のスタイルのようなものを自分自身でしっかりと分かっていることが、気持ちの良い自分になれる近道。
私はどう生きていきたいのか、私の幸せとはどんなことなのか、強い情熱や明確なビジョンへつながっていくのだと信じています。
アートの持っている可能性ってものすごく大きいと思うのです。
これまでの私は、美術館がもっとオープンになって、もっと身近な存在になればいいのに・・・
高尚だとかそんなことを感じさせないように何かもっとすればいいのにって環境を非難していただけだったのかもと気づきました。
私自身がアートと人をつないでいき、能動的な感性を育てていくお手伝いをしていけばいいのだ。
そうすれば、アートを自分で楽しむことができる人が増えて、美術館に行って作品みたい!って人が増えていくのだと思います。
そのためにまずは私は目の前にあること、できることをコツコツとやっていきます。