開催してるアート鑑賞講座や鑑賞会に参加してくださっている方から、最近こんなメッセージをいただきました。
(こちらは2020年の記事です)
箱根にあるポーラ美術館に行ってきました。
行く前はモネやゴッホを観るのを楽しみにして行ったんですが、実際私が惹かれて目が離せなかったのはピカソとレオナール・フジタのこの2枚でした。
ピカソは今まであまり興味がなかったので、知っている作品も「泣く女」や「ゲルニカ」など有名な絵だけだったんです。
ピカソに対しては凄い絵なのは分かるけど、っていう感じであまり好きではなかったんですが、この二枚はなぜか目が離せず・・・
フジタの絵も少し離れた場所からでも凄い存在感でした。 はなぜこの二枚に惹かれたのか、じっくりと自分に向き合っています。
思いついたのは多面的に、俯瞰して物事を見ることの大切さを最近しみじみ思っているからか、とか。
でもそれだけではない何かで強く惹かれた気がするのです。
そして好みが変ったのはではなく、もっと多様な物を好きだと受け入れる事ができたことがとても嬉しいです。
好みが変ったのではなく、好きなものが増えたことでよりアートを楽しめるように思います^_^」
このメッセージを読んだ時、そうこれこれ!!と声を出しそうになりました笑
アートエデュケーターとして私が活動をはじめたのは、こんな思いを共有できたらいいなというところからスタートしたからです!!
”ふとした偶然をきっかけに、探しているものとは別の価値あるものに気づき幸運を受け入れる”ことをセレンディピティというそうです。
たとえば、Aを追いかけていってBに出会うこと。
脳科学者の茂木健一郎先生によると、セレンディピティが起こるには、行動して⇒気づいて⇒受け入れるというプロセスが必要なんだそうです。
メッセージをくださった方は、この3つのプロセスを意識することなくやっていたんですよね。
もし美術館に行かなかったら、見たいものに固執してたら、何か目が離せないという直感を受け入れなかったら、この出会いはなかったはずだから。
「好みが変わったのではなく、好きなものが増えたことでよりアートを楽しめるように思います」
実はこれはアートに限ったことではなく、人生を多様にすることと繋がっているなと感じるのです。
この方はこれからもどんどんと新しい好きに出会っていかれるのだろうなぁと思うと私もワクワクしています。