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歴史・コレクション・建物も魅力的 大阪のおすすめ美術館3館

大阪のおすすめ美術館はどこですか?と尋ねられて頭に浮かんだこの3館。

この美術館が浮かんだ理由は

・美術館としての歴史がある
・常設コレクションが充実している
・建物自体も美術館の特徴を伝えている魅力的なもの
・特別展も頻繁に開催されている

でもこれらのこと漠然と知っているだけに気づき、今回改めていろいろと調べてみました。
そうすると、ますますこの3館のすごさを知り、普段は特別展に行くのが一番の目的になってしまって常設展は時間がなく見逃してしまうこと多いことにもったいないな・・と気づいたのです。
3館それぞれ個性的で、特別展だけでない美術館の魅力をもっと知ると行く楽しみが増えることまちがいなしです!

ではおすすめ美術館をご紹介していきますね。

01国立国際美術館

 

大阪のビジネス、文化の中心地である中之島の西側にある目を引く奇抜なオブジェクト。
その地下には充実の現代美術コレクションの展示空間が広がっています。

美術館の建物は完全に地下に埋まっているため、地上に出ているのはステンレスのモニュメントのような部分。ここが美術館だと知らない人はこれはなんだろう?と思わず目を引く斬新なつくりです。

堂島川と土佐堀川に挟まれた中洲にある中之島というエリア一帯は、大阪北部の中心街の梅田から地下鉄では一駅(駅名は肥後橋)。梅田から地下街で途中まで繋がっているため歩くこともできます。昔は川沿いもあまり整備もされておらず近寄りがたい場所で、いつもパリやロンドンのように川を生かしてうまく開発したらいいのに・・・と思っていました。
ここ数年で開発が進み、美術館、ギャラリー、コンサートホールなどの文化施設や、ホテル、レストラン、ショップなど魅力的な場所が増えました。

国立国際美術館はそんな中之島にあります。

美術館情報

国立国際美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55
Tel:06-6447-4680(代)
開館: 10:00~17:00 (入場は16:30まで)
+金曜日・土曜日は20:00まで(入場は19:30まで)
※7月21日(土)~10月14日(日)の金曜日・土曜日は21:00まで(入場は20:30まで)
※開館時間は臨時に変更する場合があります
休み:月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日に休館)
年末年始、展示替えのための休館
※この他にも臨時に休館することがあります
交通:Osaka Metro四つ橋線 肥後橋駅(3番出口)より西へ徒歩約10分
詳しくは美術館サイトにて要確認
駐車場:なし
美術館公式サイト:http://www.nmao.go.jp/index.html

◾美術館の歴史

美術館は、1970年の大阪万博の「万国博美術館」の建物をや展示品を引き継ぎ、日本の現代美術の発展のため1977年に開館しました。
収蔵品は、日本画、洋画、水彩・描画、版画、彫刻など第二次世界大戦以後の国内外の現代美術が中心で、主な収蔵品にはミロ「無垢の笑い」、ピカソの「道化役者と子供」、「ポスターのある風景」などがありました。
約30年の経過で建物の老朽化、収蔵庫のスペースや湿気問題や万博公園内でも交通の不便な場所にあるなどの問題解決として、今の中之島の場所に美術館を新設し、2004年11月13日の文化の日に再オープンしました。
使われなくなった万博の建物は、隣にあった万国博ホールとともに2004年10月から解体・撤去されました。

◾建物について

建物の設計者はアルゼンチンの建築家シーザー・ペリ氏。
ステンレスのワイヤーフレームのオブジェと、入り口入ってすぐの1階のエントランススペースがあるデザイン。
その他のエリアはすべて地下に埋まっています。エントランススペースから長いエスカレータで地下一階のパブリックスペースへ。
そこからまたエスカレータで地下2階と3階の展示スペースに降りていくのです。
外から見ているだけでは想像できないくらい、中は広くて、明るい空間が広がっています。

シーザー・ペリ&アソシエーツジャパンの、この美術館についての説明が書かれているサイトをみつけました。
設計の苦労話など興味深いエピソードが書かれています。

http://web.kyoto-inet.or.jp/org/gakugei/judi/semina/s0405/index.htm#Msi006

◾コレクション(収蔵品)について

2017年には開館40年を迎えて、所蔵作品は8000点を超えているそうです。
そのコレクションは第二次世界大戦以後の国内外の現代美術が中心で、大きな寄贈では1978年に故大橋嘉一氏のコレクションのうち美術作品828点があります。

セザンヌ、ピカソ、エルンスト、藤田嗣治、国吉康雄などの戦前の作品もありますが、ほとんどは戦後の作品。
地下一階にある建物と一体化した作品は万博公園の旧館から引き継いだもので、アレクサンダー・カルダー「ロンドン」、ジョアン・ミロ「無垢の笑い」、高松次郎「影」があります。
またアンディ・ウォーホル、ジャスパー・ジョーンズ、クリスト、草間彌生、杉本博司、やなぎみわなどの作品がコレクション展として、特別展と並行して展示されています。

◾2018年9月現在開催中&今後の特別展

・プーシキン美術館展
2018年7月21日ー10月14日

・ニュー・ウェーブ現代美術の80年代
2018年11月3日―2019年1月20日

・クリスチャン・ボルタルスキーーLifetime
2019年2月9日―5月6日

 

02大阪市立美術館

大阪の南部、天王寺公園内にある美術館。近くには天王寺動物園やあべのハルカスがあります。
昔は治安のあまりよくないイメージがありましたが、現在は開発が続いていて、新しい街と古い街が混在するような場所となっています。
天王寺駅を降りたらすぐ目の前の天王寺公園の中にあるということで、規模こそ全然違うのですが、私はいつも東京の上野とイメージをあわせてしまいます。
大阪市立美術館はそんな場所にあります。

◾美術館情報

大阪市立美術館
住所:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-8-2(天王寺公園内)
TEL :06-6771-4874
開館:9:30-17:00(入館は16:30まで)
休み:月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し翌平日休館)
年末年始、展示替え期間
交通:Osaka Metro御堂筋線、谷町線 天王寺駅、JR天王寺駅から400m
詳しくは美術館サイトで要確認
駐車場:専用駐車場なし
美術館公式サイト:https://www.osaka-art-museum.jp/

◾美術館の歴史

大阪市立美術館は1922 ( 昭和11)年5月に開館。
美術館のある茶臼山と呼ばれる一帯はもともと住友家の本邸屋敷があった場所でした。
茶臼山と聞くとすぐに大阪の陣で真田幸村が陣を構えた場所とイメージしてしまいますが、美術館の建つ前は住友家15代当主、住友友純(春翠)が本邸を1915(大正4)年に移転、慶沢園という庭園も作りあげました。
大正10年大阪市が美術館の計画で土地の確保に困っていることを知り、美術館を建設するならばと土地1万坪を大阪市に寄贈することを申し出て美術館計画が動き出したのだそうです。
その間関東大震災や、世界金融恐慌と工事は中断されましたが、計画から17年をかけて、ようやく開館となりました。

◾コレクション(収蔵品)について

大阪市立美術館の収蔵品は大阪ゆかりのコレクターから寄贈された美術品が多いのが特徴です。
市民に優れた美術品に接してもらいたいという、開館コンセプトに賛同する人が多かったことが充実した収蔵品からわかります。
国宝や重要文化財に指定された品も多く含まれているそうです。

特に中国絵画の「阿部コレクション」。東洋紡績株式会社(現TOYOBO)の社長だった阿部房次郎の収集した中国書画160点。その中には重要文化財4点も含まれています。
また旧関西信託(現在三菱UFJ信託銀行)の社長などを務めた関西の実業家、山口謙四郎の山口コレクションは、中国の石仏のコレクション。

そのような収蔵品がコレクション展とし仏教美術・近世絵画を中心とした東洋美術のコレクション、蒔絵を中心にした漆工品、尾形光琳の絵画、書、染織、蒔絵、陶磁器など美術工芸関西日本画壇の代表的な作家20人によって製作された20点の日本画、中国の石像、鍋島藩窯の染付・色絵など。

その多くのコレクションの中の一つ、住友家からの寄贈されたコレクションの数奇な運命についてこんなサイトをみつけました。

https://www.sumitomo.gr.jp/history/related/osaka-artmuseum/index02.html

2018年9月現在開催中&今後の特別展

・ルーヴル美術館展 肖像芸術 一 人は人をどう表現してきたか
2018年9月22日ー2019年1月14日

・フェルメール展
2019年2月16日ー2019年5月12日

 

03大阪市立東洋陶磁美術館

こちらも大阪中之島になる東洋陶磁作品を中心とした展示をする美術館。中之島でも国立国際美術館とは反対の東側にあります。
中之島公園というエリアになっていて、芝生の広場やバラ園があり、人々の憩いの場所になっています。
1918年建設の赤煉瓦のネオルネッサンス建築である大阪市中央公会堂や、1904年建設の重要文化財である大阪府立中之島図書館が近くに立ち並んでいます。
また中之島と両岸を結ぶデザイン性のある橋も多数かかっていて、古き良き時代の雰囲気が残っています。

◾美術館情報

大阪市立東洋陶磁美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島1−1−26
TEL :06-6223-0055
開館:9:30-17:00(入館は16:30まで)
休み:月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し翌平日休館)
年末年始、展示替え期間
交通:京阪中之島線「なにわ橋駅」1番出口すぐ
詳しくは美術館サイトで要確認
駐車場:なし
美術館公式サイト:http://www.moco.or.jp/

 

◾美術館の歴史

中之島は大川に形成された中洲で、17世紀には諸藩の蔵屋敷が立ち並び全国からの物資が集積する経済の中心地でした。今の大阪市中央公会堂東は、大川の運ぶ土砂の堆積や後世の開発によって造成され、明治時代、その造成地に温泉や料亭が開業しました。
1879(明治12)年、現在の中央公会堂の場所に豊国神社の社殿が完成し、参道として中之島通が開通。美術館の場所に大阪ホテルという煉瓦造りの洋風ホテルがありました。
1905(明治38)年には建物の東部分を大阪銀行集会所が買収して事務所を開設します。以降、何度か火災にみまわれ、大阪ホテルは1924(大正13)年に中之島から撤退しました。大阪銀行集会所は1922(大正11)年に建物を改築し、1966(昭和41)年までこの地にありましたが、老朽化による建替えを機に他所へ移転しています。その後15年以上が経過して設立されたのが、東洋陶磁美術館です。
公園敷地内のため高さや形、色調などに様々な規制がある中、陶磁器の美術館というイメージも建物で伝えるため、磁器タイル貼りの角形の建物が選ばれました。
開館から30年が過ぎ、中之島公園の開発で周りの景観は大きく変わりましたが、周辺の歴史的建造物と調和していて、一緒になって大阪の素晴らしい文化エリアとなっています。

コレクション(収蔵品)について

世界的に有名な中国・韓国陶磁の「安宅コレクション」を中心に、韓国陶磁の「李秉昌(イ・ビョンチャン)コレクション」などの寄贈品を核としたコレクションを持っています。
その他にも濱田庄司作品などの寄贈や、日本陶磁の収集などにより、東洋陶磁のコレクションとして世界第一級の質と量を誇っています。
このなかには、2点の国宝と13点の重要文化財が含まれています。

注目は展示スペース。2階には天窓から自然光をとりこんだ自然採光展示室があります。
陶磁器はさまざまに光を反射するために、自然光だと陶磁器本来の色合いを見ることができるからです。

また中国陶陶磁室は天井が高く、明るい光で華やかな魅力を味わえるように。
韓国陶磁室は天井が低く、照明を落とし接するように見てもらえるように。
日本陶磁室では低い展示ケースと落ち着いた照明で、座敷でみるような効果に。
展示内容に合わせた繊細な工夫がされています。

2018年9月現在開催中&今後の特別展

・高麗青磁ーヒスイのきらめき
2018年9月1日ー2018年11月25日

・高田コレクション、尾形コレクションーペルシアの陶器 色と文様
2018年12月8日ー2019年2月11日

*2019年2月12日ー2019年3月31日は改修工事のため休館

 

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