365日絵のなかで”旅”をする 旅するアート鑑賞

400年前のイタリアの絵で見るいたずらっ子と猫【365日絵のなかで”旅”をする】

2024-01-23

2人のとても意地悪そうな顔が印象に残ってしまう絵です。ザリガニを手にもって猫の耳を挟ませようとしているのです。
猫の顔が傾いて、爪を立てているようにも見えるからもうすでに挟んじゃってるのかもしれません。

子供って時にとても残酷です。この男の子の落ち着いた表情と、好奇心いっぱいに見つめる女の子の表情!女の子は鼻の頭も赤くなっていて何だかワクワクしているようにも見えるのですが・・・女の子がお兄さん?と思われる肩に手を置いている姿もとてもリアル。ちょっと怖いけど見たい方が勝っている、そんな感じ。可哀想な猫。

この絵が描かれたのは1580年代のイタリア。絵画の中心は宗教・神話画や肖像画などで、こんな子供の日常の一場面を描いたものは、当時でもかなり斬新だったはず。

画家アンニバーレ・カラッチは日本ではそんなに知名度が高い画家ではないはずですが、西洋美術史では必ず登場する1人。イタリアのボローニャ出身の有力な画家一族の1人です。

私にとってカラッチは、友人だったというカラヴァッジョの生々しさや激しさ、美しいところも醜いところも隠さず描く!みたいなところと対照的に、古典的な”理想の美しさ”を描いた画家。なのでこのテーマの絵はちょっと意外ででもとても親しみを持ってみることができます。

気になる猫はこの後どうなったのでしょうか・・・


タイトル:Two Children Teasing a Cat(猫をからかう二人の子ども)
画家: Annibale Carracci (1560-1609)(アンニバーレ・カラッチ)
制作年:1590年ごろ
所蔵館:メトロポリタン美術館、ニューヨーク




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