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展示作品をみるだけじゃない。豊かな教育の場であるアメリカの美術館事情

2019-03-30 By Yoko

30 3月

 

先日アートのお仕事がテーマの座談会に参加してきました。
そこでアメリカと日本の美術館の違いについてが話題にあがりました。
美術館には作品を保存・管理して展示をするという役割がありますが、
それに加えて”教育の場”としての羨ましいくらいに充実した美術館教育システムがあります。

なぜそのように充実した美術館教育ができるのでしょうか?

理由の一つには、アメリカの美術館の目玉は常設のコレクションだということ。
これは、日本の企画展が多く常設コレクションにあまり目を向けられていない美術館とは事情が大きく違います。

美術館が所蔵する常設作品であれば、期間を定めずに展示することができるため教育のためリサーチをして、プログラムを作り、多くの人に楽しんでもらえるのですよね。

それでは、常設のコレクションが充実している背景と実際の美術館教育について、ちょっとまとめてみました。

 

企業やコレクターからの寄付が美術館を支えている

アメリカには寄付のシステムがしっかりと根づいています。
たとえば美術館で行われているレクチャーやイベント。
無料で開催されるものも多く、”このイベントは◯◯(企業名)の寄付によって開かれましたとフライヤーに書かれていたり、アナウンスがあったりするそうなのです。
参加者にとっては無料で参加できるというメリットがあり、企業側も宣伝効果や社会貢献をする企業であることを示せるメリットがあるのですね。

 

また美術品を収集しているコレクターの死後、遺族によって作品をまとめて美術館へ寄贈するケースも多いそうです。
この場合もコレクターご本人、遺族にとってはコレクションがそのまま美術館に所蔵され、◯◯コレクションと名前が残るという名誉もある。
わたしたち鑑賞者にとっては、作品を美術館で見ることができるという素晴らしさが与えられます。

 

この良い循環が美術館を支えているのですね。

 

美術館の教育とは

 

実際にどんな教育が行われているのか、アメリカ、ニューヨークにあるメトロポリタン美術館のサイトを見てみました。

大きなカテゴリーの中に ”Learn”というものがあり、その中には対象者に分けて6つのサブカテゴリーがあります。

Kids and Families(子供とその家族)
Teens(10代の子供)
Adults(大人)
University Students and Faculty(大学生と学部)
Educators(教育者)
Visitors with Disabilities(障害のある方と同伴する方)

 

そして各対象者に向けた情報や、イベントやオーディオガイドの紹介などもあります。

イベントを見ても、先生などの教育者に向けたワークショップ、5歳〜8歳を対象にしたお話し会、トピックが様々なギャラリーツアーなど。

また実際に美術館に行かずとも、美術館ホームページ内でも学ぶことができるようになっています。
先日、エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ・ルブランについて調べていたときに、過去にメトロポリタン美術館で開催された展覧会の情報にたどり着きました。
2016年に開催された展覧会ですが、展覧会の詳細が惜しげもなく掲載されています。(全作品が説明と共に!)
そして、オーディオガイドの音声も聞けるのですよ。これには本当にびっくり。

座談会で美術館のサイトでも学べるのですよ!とおっしゃっていた一つの例がここにありました。

 

まとめ

 

日本でもコレクターの寄贈や企業の寄付もありますが、美術品=投資対象というイメージが強いのかなと思ってしまいます。
美術品はたしかに購入された人の一時的な所有物ではあるのですが、同時に世界中の人の宝でもあると思うのです。

美術館への寄贈や寄付の考え方が広まって、美術館による教育活動がもっと活発になっていけば、敷居が高い美術館のイメージも変わっていくのではないでしょうか。
そして、ブロックバスター展のような展覧会で、イベントに来てもらい、有名作品も見もらい、話題のミュージアムグッズを買ってもらうということだけが、美術館の存在価値ではないのですよねー。

自分の好きな作品に出会ってもらう、その作品について、その作者について興味が広がっていく、もっと知りたいし見たい!!と思ってもらえるような学びの場になってほしいなと、美術館ファンの一人として願っています。

 

 

 

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Yoko アート鑑賞で知る自分の価値観
【美化ではなく日常の女性や子どもの姿を描いたカサット】


1860年ごろ日本の美術品や工芸品がヨーロッパやアメリカに紹介されてジャポニズムと言われ人気もなりました。


印象派のアーティストがそれらに大きな影響を受けて、作品に生かしていったことは有名ですよね。


さらに、自分でと浮世絵をコレクションしていたり、日本の品を絵の中に登場させたりもしていました。


メアリー・カサットもそんな強く影響を受けた1人で、版画を制作したりもしています。


そして、アメリカ人コレクターのアートアドバイザーにもなって、印象派の作品を紹介したり、アメリカとヨーロッパの橋渡し的存在としても活躍していました。


このアドバイザー的役割については、

@yukimiyamoto777 
さんの著書
「メンタルに効く西洋美術 」にわかりやすく、詳しく書かれていて、こちらを読むことをお勧めしますよー。




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  【自分を生かす道を求めて画家 

【自分を生かす道を求めて画家にたどり着いたゴッホ】


ゴッホの激しい生き方やアルル時代の作品を見ていると、生きるために描くことが必要だったのだろうなと感じます。


大都会パリの生活に疲れて、1882年2月にアルルに旅立ちます。
アルルではパリで抑えていたものから解放されて、どんどん作品を描くゴッホ。


"自分が自分であるということをさえ意識しなくなる"

という言葉も残しています。





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  【科学的理論で時間をかけ描く 

【科学的理論で時間をかけ描くスーラ】


スーラと言えば点描画
点描画が言えばスーラ


この「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は、どこかで目にしている人が多いだろうし、
一度見たら忘れられない作品ではないでしょうか?



印象派は、自然の中で描くこと、見たものの”印象”をすばやくキャンバスに描くことを重視していました。
そして光輝く生き生きとした明るい絵を作り出したけれど、ものの形は不鮮明で構図も曖昧になりやすいなとスーラは感じていました。
前の投稿でもご紹介したルノワールも、その辺りで行き詰まりを感じてました。



スーラはその原因は色の置き方が感覚的なのではないだろうか?と仮設をたてて、科学的な色彩理論で一点一点丁寧に色をおいて描きました。
その絵はもはや新しい印象派。


この絵なんか何点色をおいてるのだろうか・・・と驚きませんか??


以前神戸にあるファッション美術館で、カラフルな色の玉が付いた待ち針でこの絵を作った作品をみたことがあります。


あれはすごかった!!


こういうことなんだなとすごく納得のいった作品で、改めてスーラの凄さを理解できたのでした。







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 【ルノワールとモネの違い】  
【ルノワールとモネの違い】


20歳ごろ、2人ははパリの美術教室で出会います。
そこで出会った画家仲間が、グループ展を開催し、印象派と呼ばれるきっかけとなっていきます。


2人は一時期一緒に描き、とても似ているので見分けがむずかしいものも。


でも、ルノワールは印象派の描き方の限界を感じて、徐々に自分のスタイルを見つけようとしていきます。



2人の絵をたくさん並べて見ると、モネは風景画が多いけど、ルノワールは人物を描く絵が多い。



印象派の技法では、しっかりとした形が失われ、色模様になってしまう。
人物や建物などしっかりと手応えのある存在として描くことができないと考えたのですね。




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【ジヴェルニーの庭は戸外アトリエ兼モネの作品でもある】


印象派を代表する画家を、だれか1人あげてみてと言われたらやっぱりこの人しかいないでしょう!!



印象派って絵画の歴史を変えた革命児たちみたいに言われてるけど、モネは自分の”印象”をできるだけ忠実に描き続けたきたことが結果そうなってしまっただけなんですよね。



もちろん絵の才能や、鋭い感覚が備わっていたのは当然なんですが。



新しいスタイルは世の中になかなか受け入れられず、苦悩も多かったけれど、自分に嘘をつくことない生き方が作品にも力強さと明るさに溢れているように感じます。



人生の後半に移り住んだジヴェルニーに、理想の庭を作る。
それは、自分だけのアトリエであり、モネの作品でもあるのです。




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 大きく「印象派 」とくくられてい 
大きく「印象派 」とくくられていても、
描くものも、描き方も、画家としての生き方も目指すものも違います。



何に惹かれるのか?
どんなところに興味あるのか?



印象派好き!


から


ルノワールが好き
スーラが好き


さらに


絵のために美しい庭を作ったモネの生き方に憧れる
ゴッホの力強い筆致に気持ちが揺れ動かされる


とか語れるようになったらちょっと嬉しくないですか?



そして、そのあなたが惹かれるポイントには、自分の心を満たすヒントがきっとあるはず!




募集中の2月の鑑賞会は、「トライアローグ展」から3つの作品を対話鑑賞します。
プロフィールからチェックしてくださいね。




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