アートと自分をつなぐモノとコト 西洋美術史

西洋美術史を学ぶメリットとは?

西洋美術史とは、芸術家が過去から学び、新しいことに挑戦して1つ1つの作品を生み出し進歩していく壮大な美術の歴史物語です。

その美術史を学ぶと、美術を見る楽しみが増すのですが、具体的にはどんなことがわかるようになるのでしょうか?

それは、西洋美術がなぜ生まれたのかという本質を理解することができるようになるということ。

具体的に一つ一つの作品の意味や描かれたものを知るのではなく、時代背景やその時代のアーティストの目指していることがわかるようになる。

だから美術館に行ったときに起こりがちなこんな悩みを解消する助けにもなるんですよ。

・美術館に行ったけど、もっと美術のこと知ってたら楽しめたんだろうな・・・

・海外旅行で有名な絵をたくさん見たけど、もっと知っていたら面白かったんだろうな・・・

・音声ガイダンスを借りたり、作品の横に添えられてる解説パネルを読んだり、図録を買ってみたりしても頭に入らない・・・

一つ一つの作品の詳細を知るのは時間がどれだけあっても足りませんよね。

でも美術史がざっくりでも頭に入っていると、自分の知識を総動員して考えることができる。

これは基礎学習みたいなものですね。

カレーを作るのに、カレーを見たことも食べたこともなかったらどんな丁寧な作り方をみて作っていても不安感がありますよね。

美術史を頭に入れておけば、作品一つ一つの説明を読んでも理解することが楽になる。

作品を見て、美術史で学んだことが、「あーこういうことなのね!」とわかるようにもなる。

これは本当に楽しいですよ!!

ここからはもう少し具体的に西洋美術史について、知るとどんなことがわかるようになるのか具体例を見ていきましょう。

Yoko

美術館に行くことがもっと楽しくなりますよ。断言しちゃいます笑

西洋美術史とは壮大な美術の歴史です

美術史とは、ピラミッドが作られていたような古代から現代までの美術の歴史です。
芸術家が過去から学び新しいことに挑戦して1つ1つの作品が生み出し進歩していく壮大な物語です。


過去から学ぶというのは、過去に作られてきた作品や、師匠から、伝統的な表現方法やテクニックを学ぶこと。

美術史を知ると、歴史は常に先に先に進んでいるのではなく、過去の時代への立ち戻りというのか、流行が戻ってきたというべきか、戻ったり、進んだりして現代まで続いてきていることがわかります。

例えばルネサンスは、中世のキリスト教中心の世界から、関心が人間へ現実世界へと変わっていったので、古代ギリシアやローマの生き生きとした人間表現などの研究が進みます。

そして、新しいことに挑戦というのは、芸術家は自分のオリジナリティーを発揮するために、過去の作品に対し少しでも差を出そうと挑戦し続けてきているということです。

初期ルネサンスでは、マザッチオが科学的な遠近法を使い描きました。

当時、絵の中に空間ができたように見えるこの絵に人々は驚きました。

そして、ベアト・アンジェリコは遠近法を使いながらも、マザッチオのリアルさよりも美しさを重視して絵を描きました。


「聖三位一体」
マザッチオ

「受胎告知」
ベアト・アンジェリコ

もうちょっと身近なファッションなどで考えて見るとわかりやすいです。
流行は毎年変わるけど、過去流行ったものが進化して、その時に合わせた形で舞い戻ってくることよくありますよね?

美術の歴史もこのように進歩してきたのです。
それは過去の作品が劣っているとか、現代の作品が優れているとかいうことではないことを付け加えておきますね。

西洋美術の歴史を知るとわかること

美術の歴史の全体像を知ると、こんなことがわかるようになります。

  • 各時代の美術の特徴
  • なぜこのような作品が生まれたのか?
  • どのように次の時代に移っていったのか?

芸術家が作品を作り出していく裏には、その時代背景や、芸術家と鑑賞者の立場や嗜好の変化なども関わっています。
美術史では必然的にその背景も関連して学ぶので、そこを知れば、上に書いたようなことが理解しやすくなります。

例えば、1789年のフランス革命前夜の時期に生まれた新古典主義
それまでのバロック美術のスケールの大きい劇的な構図や演出、ロココ美術の装飾的で繊細な表現。
ちょっと悪い言い方をすると大げさなバロック、軽くて官能的すぎるロココ。

それを否定して、古代ギリシアやローマの美術のお手本にすることが求めらたのが新古典主義の時代。
そこには、古代の遺跡が発掘されたこと、古代の人々の愛国心や勇気に共感を寄せたこと、王政が崩壊し新たに皇帝になったナポレオンが古代ローマ皇帝を意識していたことなどが大きな要因です。

この3点の絵画は、上からバロック→ロココ→新古典主義となっています。

「アブラハムとメルキゼデクの会見」
ルーベンス

「絵画の寓意」
ブーシェ

「ソクラテスの死」
ダヴィット

西洋美術史はいつからでも一生学び続けられるもの

西洋美術史の大枠を知る。
その後ちょっとづつ美術館で作品を見たり、本を読んだりして知識を重ねていく。

素晴らしいのは学びに終わりがなく一生学び続けられるものです。
私もそうなんですが、分からないことが出てきて本で調べ、ネットで調べる。
その調べる過程でもどんどん新たな疑問や、もっと深く知りたい欲が出てきて終わりがない・・・

学び始めるのは、何歳からでも大丈夫です。
一時中断してもまた戻ってくるのもOK。
学び始める理由だって知りたいから!で十分です。

これまで忙しくてなかなか学びなかったのだけど・・・
今さら学ぶのは遅いかな?
子供を美術館に連れて行って教えてあげたいけど・・・

こんな気持を持っているのなら、さぁ少しずつ学び始めませんか?

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