Yoko

英国大学で西洋美術史専攻 日本の大学で文化支援専攻 海外.国内旅で多くのアートに触れる 2019年から対話鑑賞会・講座主宰しています。 美術史の知識だけでなく、対話型鑑賞で自分はどう感じるのか?を大切にするアート鑑賞を提案しています。

ゴッホ展 巡りゆく日本の夢 @京都国立近代美術館

京都国立近代美術館の「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」をみてきました。この美術館にくるの久しぶりです。 今日は土曜日の夜閉館前の時間ということもあり、そして雨が降る寒い日だったこともあるのか、入場した時は人はそこそこにいたのですが、閉館時間に近くにつれてどんどん人が減っていく。最後はゴッホの絵を独り占め状態で楽しむことができました。なんと贅沢な! この展覧会は、ゴッホが19世紀後半にパリで流行していたジャポニスム(日本趣味)に出会い、南仏アルルを彼自身の日本のイメージと重ね合わせ傑作を生み出していく。そして1 ...

東京都庭園美術館 - アール・デコ建築の美術館

こんにちは おすすめ美術館の2回目は東京都庭園美術館です。 白金台にたつ旧朝香宮邸の建物、インテリア、そして企画展示も楽しめる贅沢な美術館です。 目黒通りから門を通り敷地の中へ、歩いていると都会であることを忘れるほど緑ゆたかです。木立に囲まれた道は緩やかなカーブになっていて森の中を歩いているよう。思わず後ろを振り返って先ほど入ってきた門の方を振り返ってしまいました。なんて素敵な場所だろうと初めてきた時もそう思ったなぁと思い出していました。 しばらく歩くと車寄せのある建物が見えてきます。中にはルネラリックの ...

北斎とジャポニスム【国立西洋美術館】展覧会レポート

こんにちは。 先週東京に行ったとき、気になっていた展覧会に午後の予定までの数時間で急遽行くことにしました。ブログタイトルを見て「ああ、あの展覧会ね」とお分りいただける方も多いと思いますが、とても話題になっている美術展です。人気なのでその混雑ぶりがわかっているだけにどうしようかと思いながら、この展覧会の特別サイトを見て「ああ・・・いいなぁ」「やっぱり見たいなぁ」と悩んでいること数分。前日に山種美術館での「横山大観ナイト」で横山大観が日本の絵画が西洋の絵画に大きな影響を与えていると言っていたというギャラリート ...

横山大観ファンの集い「横山大観ナイト」@山種美術館

こんにちは。 1/20 東京の山種美術館へ「横山大観ナイト」というイベントに参加してきました。 このイベントに行くことができたのは本当に引き寄せじゃないかと思うほどいい偶然が重なったためなんです! 1/17深夜にこのツイートを見たことが始まり。 横山大観から読み解く近代日本画、まとめました。横山大観ナイトで詳しく紹介します。四条・円山派+狩野派+土佐派+琳派+古画の模写+印象派=大観(技法の総合デパート)というお話。https://t.co/ptOdZMPUs1 pic.twitter.com/VPQcg ...

ジャポニズムとシノワズリに注目 アルフレッド・ステヴァンスの「ピンクの服の女性」

タイトル:「ピンクの服の女性 (The Lady in Pink)画家:アルフレッド・ステヴァンス (Alfred Stevens 1823-1906)制作年:1866年作ベルギー王立美術館蔵 (Musees royaux des Beaux-Arts de Belgique)油彩 87x57cm アルフレッド・ステヴァンスの描く富裕層の女性 アルフレッド・ステヴァンスは、ベルギーで生まれ、その後パリで修行し成功した画家です。 日本ではそこまで知名度はありませんが、フランスやベルギーでは人気のある画家です ...

どんな風に死にたいか・・・祖母のお見舞いから考えたこと

自分の死についてどんな風に死にたいかと考えたことありますか? 自分の最後です。 どんな場所で、だれがそばにいて、何を思いながら、自分は旅立っていくのか。そしてお葬式にはだれが来てくれて、どんな風に見送ってくれるのか。 こんなことを考えるのは、自分がどんな人生を歩みたいのかを考えることに繋がります。その最後を迎えるためには自分が今、そしてこれから何をしないといけないのか。 可愛いおばあちゃんになっている私は、パートナーを先に看取って今は一人暮らし。子供はいないけど、世界中、日本の各地にいるお友達やそのご家族 ...

【TIKAL】日本、イギリス、古代マヤ文明が繋がるチョコレートショップ

こんにちは。 先月のことになりますが、大阪の淀屋橋にあるチョコレートショップに行ってきました。 古代中南米、マヤ・インカの装飾がとても印象的な芝川ビルの一室にある、イギリス人ピーター・ジョン氏がプロデュースするチョコレートが楽しめるお店です。 このお店に興味を持ったのは、アイルランドの黒ビール“ギネス”入りのチョコがあると聞いたから。 アイルランド生まれのギネスですが、イギリスでもとっても人気のあるビール。濃厚な泡と苦味が絶妙なギネスは私の大好きなお酒の一つです。 洋風建築ビルの中にチョコレートショップと ...

【佐川美術館】滋賀県の琵琶湖湖畔に建つ建築も見逃せない美術館

  滋賀県にある佐川美術館は、佐川急便株式会社が創業40周年の記念として1998年に開館した美術館です。 なんといってもこの建物にまずは目を惹かれますよね。 数々の建築賞も受賞している建物です。 私がこの美術館でぜひ見て体感して欲しいのはこの3つ。 ・水庭に浮かぶように建っている美術館建築 ・建物だけじゃない、こだわっているインテリア ・3つの常設展示の作品と展示スペースの見せ方   一つ一つ書いていきますね。   水庭に浮かぶように建っている美術館   この美術館 ...

【貴族がオーナーのホテル】 チェスターグロブナーでの優雅な休日 

イギリス、チェスター旅行記。2回目は、チェスターを代表するホテルの紹介です!(こちらの旅行記は2016年5月の旅の記事です) ▼ボートに乗ってチェスターの豪邸を楽しんだ旅行記1回目はこちら。豪邸の写真が中心です。 https://cosinessandadventure.com/chester-boat-cruse/ ホテルオーナーは、ウェストミンスター公爵 チェスターグロブナーホテル(The Chester Grosvenor)のオーナーは、英国有数の大地主の第7代ウェストミンスター公爵、ヒュー・グロブ ...

自分の資質を生かすことの大切さ

私は、自分の好きなこと、自分のやりたいことは結構はっきりしていて、何年も関わってきているつもりでした。 ですが、どうやって仕事に生かし、自分の理想のライフスタイルを作っていくのか、そんなことがわからずずいぶんと回り道してきたと思っています。 会社では、毎日ほぼ変わらないルーティンワーク、組織内でうまくコミュニケーションを取りながら仕事をする難しさを感じストレスを抱える日々。 自分にはやりやすいということで人と連携することなく、黙々と作業を進めてしまうことが多いのですが、それは会社内では評価されないんですよ ...

近代日本画を楽しむー絵画の愉しみ画家のたくらみ【京都文化博物館】

こんにちは。 京都文化博物館で開催中の「ウッドワン美術館コレクション 絵画の愉たのしみ、画家のたくらみ―日本近代絵画との出会い―」を見てきました。   京都文化博物館おすすめ美術館賞3つのコツ! 西洋美術は勉強してきたし、展覧会によく出かけるのでそれなりに知識はありますが、日本画は正直あまり詳しくありません。今回のこの企画展は内容が豪華。そこまで詳しくない私でも知っている画家の名前がずらり。しかも絵画を愉しむコツをお伝えしたいというのがこの展覧会の目的とのこと。これは行ってみないと!!とそれが大 ...

イギリス、チェスターで豪邸を見ながらボートクルーズ観光

こちらは2017年に公開した記事です。 イギリス北西部チェシャー州にある城郭都市チェスター。 中世の面影が残るこの街はローマ時代までさかのぼる約2000年の歴史があります。 そのチェスターを流れるディー川はではボートクルーズを楽しむことができるのですが、そこから眺める景色がすごかった! 川沿いに立ち並ぶ豪華な建物。 これらは家?もしくはホテル? 私たち家族は30分のクルーズ中「わぁ!」「これ素敵〜」などと歓声をあげながら見ていました。 私は写真を撮るのに必死! 素敵なその建物をお楽しみください これは1軒 ...

築120年の京町家のおしゃれなリサイクルショップ 【パスザバトン京都祇園店】

紅葉の見頃にはまだ少し早い京都へ行ってきました。京都はいつ行っても観光客が多く賑わっています。今日はとても天気が良く気持ちよかったので、鴨川沿いには多くの人がのんびりと時間を過ごしていました。 京阪祇園四条駅から約300m、白川沿いの伝統的建造物群保存地区の一角にあるモダンなリサイクルショップ「パスザバトン京都祇園店」のご紹介です。 建物は築120年の木造2階建ての料亭だったもの。伝統的な外観は残し、内部も古いものと新しい物が素敵に合わさってモダンな空間になっています。外から見るとリサイクルショップとは思 ...

イギリス生まれのウィンザーチェアの魅力 【日本民藝館】

  こんにちは。 久しぶりに東京に来ました。前回来たのは2年前?3年前?ここは美術館や博物館はもちろん、アートイベントが盛りだくさんであれも見たいこれも見たいと欲張りになってしまいます。日本民藝館はまた行きたいと思っていた場所。10数年前大学の授業の中で来たのが初めてで、自分の好きな要素がたくさん詰まったこの美術館は後々もよく思い出す大好きな場所になりました。何がそんなに良かったのか?美術館の建物、美術館のある環境、美術館の成り立ち、展示品・・・全てに感動したあの日。そこからやっと2回目の訪問が ...

ミシンで描く京都の四季 -さか井美ゆき 2018年カレンダー原画展-

こんにちは。 今年も残すところあと3ヶ月。来年度のカレンダーも出てきていますね。今年は彦坂木版工房さんのパンカレンダーを使っています。これは本当に美味しそうなパンの木版画が毎月楽しめる素敵なカレンダーなんです。 今日は、京都で開催中のさか井美ゆきさんの2018年カレンダー原画展に行ってきました。さか井さんのことは以前からインスタグラムでフォローしていて、新しい作品がアップされのをいつも楽しみにしていました。彼女はアメリカにお住いのようで、日本で作品を見る機会あるんでしょうか?とコメントさせてもらったら、年 ...